葉鍵聖戦 3rd Period
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0001名無しさんだよもん
NGNG葉鍵キャラがオリジナル設定で大暴れしまくりな日記形式のリレー小説だゴルァ(゚д゚)
書き手も読み手もルール守ってマターリ逝こうぜゴルァ(゚д゚)
1 基本的にsageでお願い致します。
(ただし、dat逝きを防ぐためにageても構いません。目安はスレッド順位が300位以下になった時です)
2 どんな人間がどのキャラを書くのも構いませんが、それまでの伏線は重視する方向でお願い致します。
3 あまりに立て続けのカキコは自粛しましょう。
4 これはあくまでの2chのスレッドです。
当然書き手に否定的な意見等もあるかもしれませんが、いちいち反応せずに作品で結果を見せましょう。
5 他の書き手が納得出来ない展開はご遠慮下さい。
6 新規参入者は、過去ログを熟読して下さい。
7 1つの書き込みをした後には必ず2回ほど回して下さいますようお願い致します。
なお、連続で書き込む場合は、書き込みが終了した後に数回回して下さい。
では、貴方も葉鍵な聖戦の世界へ……
なお、過去ログ等は>>2にございます。
0100名無しさんだよもん
NGNG0101名無しさんだよもん
NGNG0103佐藤雅史@決戦(14)
NGNGぎらぎらと陽の照った砂漠を歩いている旅人のように眼も虚ろだった。
実際には、そこが雪の街で、都市街であったとしても、何の違いもなかった。
そう、のどが枯れるという事象には、難しい要素など何もない。
たんに見てしまっただけだ。
盟友の……親友といえた友の成れの果てを……。
その男の名前を北川潤といった。
でも、再会に喜びの情なんて湧いて来なかった……。
やつの近くで倒れている人影は、間違いなく聖さんだった。
その他にも、無数の白狐がゴミのように散乱している。
僕がここに辿り着いてしまったのは何の因果だろう。
幼いツインテールの少女に圧倒されて、みんなが散り散りになった先がこれだった。
どうして、僕はあの時……殺されなかったのだろう?
そんな後悔だけ湧き上がってしまう。
だって、見てしまったのだ。
僕を裏切っていった北川潤という男を……。
許せるわけないだろう?
聖さんだって倒れているじゃないか?
誰がそれを為したのか考える余地すらなかった。
今は、疲れ切ったのだろう――やつは地面に腰を落ち着かせていた。
ああ、きっと僕は、今、こう思っているはずだろう。
純粋に、ただ子供のように単純な発想……。
――――――――――殺す――――――――――
その為だけに、僕は……北川の後ろにそっと近づいている。
友情は、もう先に……誰かに殺されていた。
0104霧島佳乃@決戦(15)
NGNGこんなのは生まれて初めてのことだった。
塚本千紗と名乗ったツインテールは、眼を細めて見下したように言ってくる。
「だったら、どうするんですか?」
「あなたのこと、倒してやるんだからねぇ!」
「ふーん」
妖弧の少女は無防備でこちらに歩む寄ってきた。
「え? なに……?」
あまりのことに何も出来ないでいると妖弧の少女はあたしの頬を張ってきた。
ぴしっと軽い音。
弾かれた頬には赤味が差してくる。
痛みは最初なくて、後になってひりひりと来た。
「早く倒してくださいよ」
「絶対に――」
言葉を出そうとしたら、今度はもっと激しい痛みが襲ってきた。
拳で顔を殴られた――それだけだった。
「ほら、あの犬っころを呼んだらどうですか?」
「……うぐっ」
襟元を捕まれて――どこにそんな力があるのか――あたしの足は宙に浮いていた。
ポテトはあたしを逃がす為に、妖弧の海に飛び込んでいった。
それまでは由宇さんが一緒だったけど、傷がひどくてあたしを護るために犠牲になって……。
『佳乃ちゃんだけでも逃げてくれんか? 聖ハンに怒られるのは敵わんからな』
あたしがそれでも動けないでいると、哀しそうに笑って……。
『佳乃ちゃんは優しいな……。でも、無駄死にだけは勘弁やで……』
由宇さんは、あたしの肩を掴んで、くるっと回して……背中をポンと押してくれた。
『長生きしてな……うちの分も……』
何も出来なかった。
あたしには今もあの時も何も出来ないでいた。
――悔しかった。
足手まといになるつもりなんてなかったのに……。
0105霧島佳乃@決戦(16)
NGNG「……あっ!」
ぽいっと地面に放り投げられる。そして衝撃が襲ってきた。
「にゃあ〜、どうしたんですか?」
ぐりぐりと幼い妖弧の少女は足に力を込めてお腹を踏みつける。
あごを蹴り上げるのも、浮遊感が漂うだけだった。
……痛いよりも、悲しい。
どうして、あたしは戻ってきたんだろう?
何も出来ないくせに、どうして……このままじゃあ終われないって思ったんだろう?
「弱いくせにでしゃばるなんて、身のほど知らずにもほどがありますね」
そうだ。彼女の言うとおりだった。
あたしがいたから、由宇さんは……みんなは……お姉ちゃんは苦労して……。
庇われるばかりで……護られるばかりで……。
そのせいでみんなが傷つく事だって少なくなかったのに……。
「だから……」
「うん? なんですか? 聞こえませんよ」
そう、だからなんだ……。
このままだと、みんなと合わす顔がないって、あたしは……。
「…………」
私は右手を掲げて、まるでスローモーションのように、左手で黄色いバンダナを解いた……。
魔法――
幼いころからずっと憧れていたもの。
「上手に使えたら、いいな……」
あたしは泣きながら空を見ていた。仰向けで寝ているから良く見える。とても蒼い。
空から白い羽が落ちてきたような気がした……。
「……お母さん、見ててくれる?」
頑張れるよね、あたし。
みんなのために、お姉ちゃんのために、自分のために……。
――この地に訪れてくれたすべての人に、祈りをこめて――
「来て、白穂……」
今、自分に出来ることを、確かめたい。
――信じたい。
辿り着いた先には幸せが待っているって……。
0106名無しさんだよもん
NGNG0107名無しさんだよもん
NGNG0108名無しさんだよもん
NGNG>建物中に戻ってろ、言われたけど――ではなく――建物中に戻ってろ、って言われたけど、でした。
もう探すのも嫌なくらいに誤字と脱字が……。
0109『HMX−13』セリオ@決戦(17)
NGNG機械的な音声の後に機械独特の起動音が鈍く鳴り響く。
今までスリープ状態だった私でしたが、ようやく浩之の居場所を探知することが出来ました。
結界ですか、なるほど……サテライトシステムでも見つからなかったわけです。
しかし、これで浩之を護ることが出来るのですね。
「そう、やっと想いが叶うのよ」
満足だった。
それは偽りのない想いだった。
でも――
『見つけたわよ、浩之』
どこかの誰かが浩之に近づいていくのがデータに残っていました。
『ほら、外に出たら風邪引くわよ』
サテライトシステムを使った紹介では長岡志保とあります。
いえ、私は知っていたのでしょう。
緊急のバックアップだったせいかところどころ破損しているようです。
「でもね、分かっていないのよ、長岡さん」
私は目標の建物向かって行動を開始しました。
「浩之は私が護るんだから」
……どこかで何かが狂っていたのかもしれません。
細部に傷があるとか、そういうのは、この街では当然でしょう。
だからといって、私の心拍数はすこぶる順調でした。
送られてくるデータも、オールグリーンのランプが照っています。
そう、異常などどこにもないのです。
『浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る』
『浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る』
『浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る』
『浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る』
『浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る浩之は私が護る』
目標獲得の為の手段は問いません。
すべては私の心≠フあるがままに行動します。
「そーいうこと。待ってなさいよ、浩之」
必ず私たち≠フもとに……。
0110北川潤@決戦(18)
NGNG最初こそ俺の妖気に戸惑っていたが、後は本能的に敵と悟ってか奴らの攻撃は熾烈を極めた。
身体を啄ばまれて、どこからでも――四方八方から奴らは襲ってくる。
陣形の整えられた者たちですら、手勢に無勢だったのだ。
初めから無傷で勝とうとは思っていなかったが、こいつらに殺されるのは面白くない。
(俺はあいつに逢いに来たんだからな)
そうやって覚悟を決めるのは、あまりにも簡単だった。
「俺のこの手が真っ赤に燃える! 勝利を掴めと轟き叫ぶ! 必殺・ゴッドフィンガー!」
東方不敗先生から教わった技を妖弧の大群目掛けて解き放つ。
一撃放つのがやっとだったこの技も、今では何度でも撃てるようになっていた。
(妖弧の力か……)
忌々しい、というのはなかった。
少なくても今は皆の役に立っていると実感できたからだった。
(力は使うものの心がけ次第)
師匠から教わった数少ない言葉のひとつだった。
後は俺がどうしたいのか? いや――答えなんて決まっていた。
だからだろうか……その瞬間が来ても驚くことはない。
それは、妖弧の大群を蹴散らしてやった後の出来事だった。
後ろに気配を感じた。
殺気……というよりも悲哀の情だろうか、どちらにしろ、これで終わっても構わなかった。
わざと眠ったフリをする。
そう、俺は雅史に会って一言謝りたくてここまで来たんだ。
(……死で詫びるという形も悪くない)
この手はあまりにも血で染まりすぎた。もう償ってもいいだろう。
香里、それに舞……すまなかった。
(俺がもう少ししっかりしていたら良かったんだよ)
そう、素直に思った。
しかし、俺が望んでいた瞬間は、一向にやって来なかった。
0111佐藤雅史@決戦(19)
NGNG僕は狂ってしまったのかもしれない。殺そうとしている相手に抵抗を求めているのだから。
――傲慢もいいところだった。
「何とか言えよ――北川潤!!」
虚しい問いかけ。どうしたっていうんだ僕は……こいつは妖弧側じゃないか!
人であることを止めたって報告があったじゃないか!
それなのに、それなのに、どうして、こんなにも――悲しんだよ!
「この馬鹿野郎!」
僕は北川の胸倉を掴んで思い切り殴ってやった。
「気づいてないフリなんてしてんじゃないぞ!」
「……さすが雅史だな、でも、だったらどうするって言うんだ?」
「反撃してみろ! 無様に突っかかって来いよ! 僕を失望させるんだ!」
「……言うね、お前らしくもない」
「黙れよーっ! 貴様なんかに僕の気持ちなんて分かるもんか!」
「ああ、分からねーよ」
「――言ったな!」
僕はまた手を大きく振りかぶって殴りかかったが、今度は北川の方から拳が飛んできた。
もろに顔面へと突き刺さる。
「へっ、せっかくチャンスをくれてやったのに、甘いんだよ……」
どこか楽しそうに微笑む北川に、僕は沈んだ身体を必死に起こして蹴りを放っていた。
「がっ!」
北川がうめく。
「油断してるのは、どっちだよ。そっち……の方が、ぼろぼろのくせに……」
「……ばーか。そっちだって息が上がってるじゃないか……」
僕はにやりと笑った。潤もそうだった。
「そういったら、あの時の決着が付いてなかったね……」
「あれは……俺の勝ちだろうに……」
「じゃあ、これはリベンジだよ……掛かって来い、北川潤――!」
「いくぜーっ!」
そうだ。結局はこうなるんだな、僕達は……。
でも、悪くない……。
だって、潤こそ僕の大切な親友だったから……。
0112霧島聖@決戦(20)
NGNG私はあまりの喧騒に眠りから覚めていた。
頭を二、三度回してみる。ごきごきと首の付け根から悲鳴が出ていった。
まあ、良好と言えなくもない。
「俺はたくさん殺したんだぞ!」
心の底から振り絞ったような絶叫を北川君が上げた。
「知ってるよ! だから言ってやる! それがどうしたって言うんだよ!」
「好きなやつも護れなかった! 逆恨みの復讐だってした! アジトの場所を教えたのだって俺なんだよ!」
「ああ、そうか! よけいな世話かけさせやがったな!」
「そうだ。全部が俺のせいなんだよ!」
二人はなおも――これも喧嘩というのだろうか――拳で語り合っていた。
北川君の言い分は、まあ問題なところもあったが、自我はマインドコントロールされてなさそうだった。
(アジトの場所か……言い方は悪役だよ、それでは)
ふっと苦笑する。
別に彼を非難してのことではなかった。
相手は邪術士なのだ。そんなものとうの昔に分かっていたことだろう。
人の弱みに付けこむのが相変わらず上手い。
「潤のせいだって!? 笑わせるなよ! お前ひとりで出来ることなんて泣くことだけだ!」
「なんだって――取り消せよ!」
北川君の渾身の一撃が、佐藤君に躱されて、カウンターのように拳が飛んでくる。
「これで終わりにしてやるよーーっ!」
「――――!」
決まったな、と私は腰を上げることにした。
こちら側に――かなりの勢いで――地面を滑ってくる北川君の肩を受け止める。
0113霧島聖@決戦(21)
NGNG「もう、喋るな。傷口に障るぞ」
「だって、俺……俺は取り返しのつかないことを……」
今にも泣き出しそうな北川君の頬を、私は力の限り引っ叩いてやった。
「甘ったれるのもいい加減にしたまえ!」
「…………」
北川君はびくっと震えて、肩を小さくさせた。
(まったく、出来の悪い弟を持ったような気分だよ)
それは口には出さないで――言う。
「みんな君の帰りを待っていたんだ……これいじょう我侭を言うようなら問答無用で連れ帰るぞ!」
「…………」
北川君は何も言わないで、逃げるような……縋るような視線を――佐藤君に送った。
彼もまた、何も言わないで、ただ……笑って頷く。
「今度は僕の勝ちだよ」
「ああ、貸しにしといてやるよ……」
そう言って、二人は握手を交わそうと、手を差し出しあった――ところで。
パーン!
風船が割れるよりも小さな破裂音――銃声が鳴り響いた。
「北川……?」
私と北川君の目の前で、北川君の頭部は何者かに撃ち抜かれていた。
0115名無しさんだよもん
NGNG0116名無しさんだよもん
NGNG0117名無しさんだよもん
NGNG0119犬神ポテト@決戦(22)
NGNGここは俺様のプライドを捨ててでも、誰かに頼るしかない。
雪の街を駆けている途中、そいつらに出会ったのは幸運といえるだろう。
大人しそうな顔立ちの女と、ふちのない眼鏡をかけた女に俺はこう命令した。
「ぴこぴこ〜」
(おい。てめーら力を貸してくれい!)
「……なんですか、この犬畜生は?」
「なんか慌ててるみたいね」
「ぴこぴこ〜」
(いいから付いて来いよ! とろくせー!)
「なんだか、こう……非常に不愉快な気持ちになりますが……何故でしょう……?」
「奇遇だな……。俺もそうだよ」
くそっ、言葉が通じないとは……ああ、なんかいい手はないものか?
仕方ない、下手に出てやるか。
「ぴこぴこ〜」
(ああ、俺が悪かったよ。助けてください。お願いしますよ)
「……え? DC版こみっくパーティまたもや発売延期?」
「それって何回目だよ!?」
「ぴこぴこ〜」
(てめーなめとんのか! 違うだろうが!)
「……え? DC版AIRは声付けただけで売れるのに情けない? 所詮はそれまで?」
「お、おい、彩……こんな犬畜生にムキになるなよ?」
「……ついでに、『まじ☆アン』はアニメ化どころか移植もされない駄作品って言ってます」
「てめー、言ってはならないことを言ってくれたな……殺してやろうか?」
「ええ、所詮『葉』と『鍵』は相容れない仲だったということです……」
0120犬神ポテト@決戦(23)
NGNG(ちょっと待て! なんでそうなる?)
わざとやってるんじゃないかこいつら、と思いつつも言葉が通じないなら、
何とかジェスチャーで伝えてみようと試みる。
「ぐわっ!」
「リアンさん、どうしたの?」
いきなり倒れ込む眼鏡っ子に、さすがの俺も「持病も持ちか?」と心配してしまった。
だが――
「マジックポイントを吸われたみたいだ!」
「この犬畜生の不思議な踊りにですか!?」
ぜってー殺ス! 俺は心の底からそう思っていた。
ところで――
「あのさ、もしかして霧島さんの妹がピンチだって言ってるじゃないかな?」
ツインテールの女が俺の心を熱烈に代弁してくれた。
ナイス! イカス!
「……それでは遊びはこの辺にしときましょうか……」
「ああ、そうだな……」
いきなり真顔になる二人の頬に冷や汗が流れているのを俺は見逃さなかった。
「ぴこぴこ〜」
(大丈夫なのか、こいつら?)
「まあ、便りにはなるわよ」
そう応えたのはやはりツインテールの少女だった。
もしかして、言葉通じてる?
0122名無しさんだよもん
NGNG0123雛山理緒@決戦(24)
NGNGサラさんの容体についてだった。
スフィーさんの魔法でひとまずは大丈夫だという旨を伝えるとほ彼はっとしたようだった。
この人も大変だなーと素直に思う。
宮田さんのことはスフィーさんには話しておいたけど納得顔で頷かれただけだった。
重要視していない、というよりも――仕方ない、というような面持ちだったのが印象に残った。
あの因縁の名刀・村正が消えていたのも彼が持ち出したからだろう。
まあ、心配事はたくさんあったけど、長岡さんに呼び出しを受けているのが今のところ一番だった。
ちょっと目を離した隙に藤田君がいなくなっていた。
探すのを手伝ってもらおうと長岡さんに言ったら、私はこっぴどく怒鳴られたものだ。
うー、それって考えてみたら、あの人に気絶させられていたからなんだよね。
でも、仕方ないか……長岡さんの気持ちってよく分かるから……。
だって、私も藤田君のことが……。
入り口の方から誰か入って来たことに気づいて、私はその思考を中断させざるを得なかった。
妖弧だろうか、と身体を堅くさせてしまったが、視界に入ったのはセリオさんだった。
結界に引っかからなかったということは、敵ではないということだ。
だから、藤田君と面会したいという彼女の申し出を私は快く受けてしまった。
それが悲劇の始まりであったことに今の私は気づかなかった……。
0124名無しさんだよもん
NGNG0125名無しさんだよもん
NGNG0126霧島聖@決戦@(25)
NGNG悲鳴を上げたのは佐藤君だった。
「北川! 北川! 潤! どうしたんだよ、潤! 起きろよ! 目を覚ませよ! なんで黙ってるんだよ!」
「落ち着きたまえ、佐藤君――来るぞ!」
私は冷静に――表面上だけでも取り繕って――周囲に気を配っていた。
どうして敵の接近に、今まで気づかなかったのか自らを叱責する。
(北川君……)
私も怒りを隠せなかった。
確かに彼は罪のない者をこの手にかけただろう。
だからと言って、これが報いなのか!
もしも神がいるというのなら、なぜそんな過酷な運命を背負わせなさる!
せっかく、私たちのもとに帰ってきてくれたというのに……。
「くくく、そやつは妖弧だろう? どうして怒る?」
嘲るような笑みが真正面から聞こえてきた。見ると黒いフードに見を包んだ女性がいる。
知っている……私がこの身を変えた場所で見たことがある。
誰彼の強化兵士・岩切花枝……。
「貴様か! 貴様が僕の潤を殺したのか!」
「ああ、そうだよ」
今にも突進しそうな佐藤君を手で制して、私はまだ何かある――と周囲に気を分散させていた。
「確かに北川君は妖弧の欠片を身に宿していた――しかし、悪ではなかった」
「詭弁だよ、それは」
岩切がそう笑ったところで、また銃声が響いた。
もちろん、私はそいつの接近に気づいていたので佐藤君を抱きかかながら横に跳ぶ。
「ちっ、逃がしたか!」
「御堂もか……貴様ら、一体何を考えている!?」
私は怒りを顕わにして、そう叫んだ。
「はん! 俺が欲しいのは完全体だ! それ以外は興味は持ち合わせてね!」
御堂は連続で銃を撃ってきた。しかし、そう簡単に当たって堪るものでもない。
だが、問題は実は佐藤君のほうだった。今も私の手から抜け出してやつらに戦いを挑もうとしている。
気持ちは分かる。でも、今戦ったところで無駄死なのは目に見えてる。
――逃げるしかない。
(すまない、北川君……)
私ひとりなら即刻、やつらに飛びかかったかもしれないが、今は佐藤君がいる。
だからこその撤退だったのだが――
0127霧島聖@決戦@(26)
NGNG正直言って、ぞっとしたのは恐怖からだった。
他のものなら気づかないような敵意みたいなものが周囲に散らばっている。
殺気はない。そう、ないのだ。
しかし――長年の勘が危険だと警告していた。
「……気づかれている様だぞ」
「ああ、まさか気づくとはな……勘のいいやつだぜ。まあ、いい――なら見せてやろうじゃねーか!」
御堂が私たちを指差すと、辺り一面から銃弾が飛んできた。
さながら鉛の雨。躱す意思すら無くなるような絶望の弾数だった。
私はきつく目を閉じた。それらを躱す術がないことを知って……。
だが、実際にはどうだ? 私は傷を負っていないどころか、むしろ回復していた。
「もう大丈夫ですよ」
そう微笑みかけてくるのは、よく知った馴染みの顔だった。
「高子君……それに麗子もか……」
桑島高子と石原麗子……ともに医療機関で知り合った仲だった。
それに、最強の強化兵・坂上蝉丸……。
「よくも貴女が腰を上げたものだな、石原先生……」
「あら? 私の可愛い後輩だもの。見捨てては置けないでしょう?」
それが嘘だというのはすぐに分かった。
彼女は動かない。例え地球が終わるその日でも。ただ見届ける……。
「まあ、ちゃんとした理由もあるんだけどね」
麗子は、御堂と、その隣にいるもうひとりの強化兵、岩切を睨みつけた。
0128霧島聖@決戦@(27)
NGNG「ぎゃはははははーーーっ! 笑わせるなよ! ここまで来て止められるわけねーだろが!」
「待て御堂! 石原麗子、どういうことだ?」
御堂が銃を構えるのを制して、岩切は麗子に話を促した。
「そのままのことよ。犬飼が政府の高官に入れ知恵をして、彼の地にある生命樹を奪おうとしていたのが明るみに出た」
「犬飼はどうなった?」
「警察に連行。証人喚問は後日」
「なるほど」
岩切同様、私も胸中で頷いていた。麗子の動いた理由はこれだったのだ。
自分の配下にあるものが仕出かした事件なのだ。これなら責任者である麗子が出張らないわけにはいかない。
「そうか、ならば……」
「投降してくれる?」
まるで期待していない声音で麗子が言う。岩切は笑った。
「……ならば、止まることはもはや出来なくなった。お前らにはここで死んでもらおう」
「そんなことしてただで済むと思っているの?」
「いや。だが……それなら余計に妖弧側に付かなければならないだろう……」
「どういうことかしら……?」
「完全体を目指しているのは何も御堂だけではない……私もそうだと言うことだ」
岩切が短剣を構えると、毛卑た笑みを浮かべて御堂が絶叫した。
「やれ! てめーら! こいつらを殺せ!」
その声に応じたのは視界の隅々まで埋まるほどのメイドロボットたちだった。
「情けないことにね、量産型のHMX−12型をやつらにおさえられたのよ。その数300くらい」
「――馬鹿者! 本当に情けないわ!」
たまらずに突っ込んでしまった。
「確かに状況は不利だな……」
そこに今まで黙していた青年が立ち上がっていた。
戦いが始まる……。
0129名無しさんだよもん
NGNG0130名無しさんだよもん
NGNG0131決戦@エピローグ
NGNGよくお聞きなさい。
これからあなたに話すのは、とても大切なこと。
母から子へと、伝えられていく。
とても悲しい記憶の物語りなのです。
これまで幾多の試練がありました。
悲しいこと辛いことも数多くありました。
それでも私たちは無限に記憶を紡いでいきましょう。
それこそ、この星の生きた証。
私たちは、星の記憶を司る者なのです。
星の記憶は永遠に幸せでなくてはなりません。
憎しみや争いで空が覆い尽くされた時、
この星はあらゆるものを生み出した己を忌むことでしょう。
すべては混沌に戻り、そして無に帰すでしょう。
だから、私たちは幸せであり続けましょう。
地や空や海に暮らす者たちすべてに、無限の恵みをもたらすよう……。
それこそが、私たちという種の役目。
忘れることを許されない、私たちの誇り。
でも、時に立ち向かえるほど、私たちは強くもありません。
私たちもいつの日か、滅びのときを迎えるでしょう。
それは、避けようのない結末。
けれど、最後は…。
星の記憶の担う最後の子には……。
どうか、幸せな記憶を。
その時こそ……。
私たちは役目を終え、眠りにつけるのでしょうから。
0132葉鍵聖戦@プロローグ
NGNG星は不幸で心を満たされました。
あなたと暮らした日々では補えないほどの悲しみがあります。
私は行かなければなりません。
この星の悲しみを癒す為に旅立たなければなりません。
けれど、最後は…。
星の記憶の担う最後の子には……。
どうか、幸せな記憶を。
我が子よ…。
大切な私の子供……。
あゆ。
月の巫女よ。
あなたには、あなたの幸せを……
その翼に、宿しますように……。
あなたには、その力を生み出せる力があるのです。
それは、ただ、純粋な……。
『――――』なのですから。
0133名無しさんだよもん
NGNG0134名無しさんだよもん
NGNG0135名無しさんだよもん
NGNG0136名無しさんだよもん
NGNGまる一週間ほども掛かってしまいました。
0137名無しさんだよもん
NGNG話も途中で区切って、入り易いところ(主観ですが)で留めているつもりです。
0138名無しさんだよもん
NGNG我侭かもしれませんが、皆さんにも入っていただけれたら、という想いです。
0139名無しさんだよもん
NGNG0140名無しさんだよもん
NGNG0141名無しさんだよもん
NGNG書き手さんだよもん氏、某一書き手氏、それに他の皆さんの話がもっと読みたいんだよもん。
0142名無しさんだよもん
NGNGさすがに智子たんや美汐たんの話は今までの書き手にこそ相応しいと思ったもので。
0143名無しさんだよもん
NGNG0144名無しさんだよもん
NGNG0145牧村南@天候不順(後編)(1/3)
NGNG突然なつきさんがポケットをまさぐりだしました。そこから取り出した手には一台の携帯電話
が握られていました。バイブにしているのか、振るえながら着信を知らせています。
「ちょっと席を外しますね」
なつきさんはそう言って、慌てて車両のデッキまで移動しました。
やれやれと思ったとき、私も用を足したくなったので彼女についていく形になりましたが。
とにかく、済ませるべきことを済ませてからトイレを出ようとした時、電話で話している
なつきさんの声が聞こえてきました。
「……どうしたの? なに……それ本当……?」
先程までののんびりとした感じとは打って変わって、ドスを効かせた口調でした。目つき
もさながら相手が目の前にいるのなら睨み付けているといった具合です。
「……分かったよ。今から行くから、地下鉄の梅田……いや、環状線のホームで待ってて」
なつきさんはそこで携帯電話のスイッチを切ると、何事もなかったかのようにデッキを後
にしました。
……何か思わしくない事が起こったのでしょうか……?
0146清水なつき@天候不順(後編)(2/3)
NGNGなつきはそんなことを思いながら座席に戻ったよ。
電話を切る際……ちらっとトイレの方を横目で見ると、わずかに開いたドアの隙間から誰
かが覗いいたのが見えた。気配からそれが南さんだと分かるのには、難しくなかった。
もっとも、聞かれたとしても困るってわけではないけど。
ただ、どうやらなつきだけ予定を変更しなければいけないみたい。
南さんが元の座席に腰掛けたのを確認してから、なつきはそっと彼女に耳打ちをした。
「すみません……ちょっと用事ができたので、なつきは新大阪で降ります。それが終わった
ら、すぐに追いかけますので」
「そうですか。大変ですね」
「いえいえ。ちょっと、先日の高野の爆破事件について、なつきの知り合いがそれに心当た
りがあると言い出してきたものですから、その人に会って真偽を確かめようと思いまして。
とにかく、南さんらはこのまま東京に向かってください。そこから新幹線と特急を乗り継
げば、今日中には旭川までにはつけると思いますので。そこから先は、現地付近にいる知人
に車で迎えにこさせようと思うのですけどどうでしょうか?」
「確か旭川から彼の地までも100キロ以上離れているのですよね? だったら、迎えにくる人
に結構負担がかかると思いますので、札幌か旭川で1泊してから向かうつもりです」
「そうしたら……一応彼の地付近までの乗車券と札幌までの特急券等を渡しておきますね」
とにかく南さんに切符と、特急券やグリーン券、さらには念のために、数万の現金を預け
ておいた。
0147清水なつき@天候不順(後編)(3/3)
NGNG「じゃあ、後はお願いします」
なつきは列車から降りると、客席の中でこちらを見つめている南さんに大きく手を振っ
た。神尾親子と敬介さんはそれに気づく様子も無く、ただ眠っていた。
まあ、彼らには後で電話で事情を話しておくとするかな。
やがて、すぐに発車を知らせるアナウンスが駅の構内に流れ、列車のドアは閉まった。
南さんらを乗せた列車が出発するのを見送った後、なつきはホームの階段を下りた。
すぐに新大阪駅から在来線の列車で一駅――大阪駅まで行った。
列車を下りるとそれまで気づかなかったけど、結構暑かった。
これまで、年中暑いカンボジアにいたけど、もう日本も夏になってきたのかな、なんて思ったりもした。
まあ、それはともかくなつきはそのまま環状線のホームに向かったよ。
お昼で結構人でごった返したけど、探していた人物はすぐに見つかった。
「お久しぶりね。あなたに会うのは確か1年半ぶりね」
黒いロングヘアーに黒のワンピースを着た、おとなしそうな女性――それはどこかのお嬢
様といってもおかしくない雰囲気(といっても、かつては本当にお嬢様だったのだけどね)
だった。
「ひさしぶりだね。元気にしていた――きよみさん」
「ええ。おかげさまで。
といっても、『元気?』なんて訊かれると、妙に思うのは私だけかしら?」
「そういえば、あなたの状態を踏まえたらたしかにそう思うのも無理はないかもね」
なつきとその女性――杜若きよみさん――は互いにおかしく思い、クスクスと笑いあったよ。
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NGNG0153某一書き手
NGNG0154高瀬瑞希 〜 In the pention (1/5) 〜
NGNGここは……?
目を覚ますと、白い天井が見えました。
窓が近くにあるのか、まぶしい光が差し込んできているようです。
ただぼんやりとしか見えないので、体を起こそうとしました。
……イタッ!!
途端に全身に激痛が走りました。手も足も――顔でさえもまったく動かせません。
あまりの痛さに私は思わず悲鳴をあげてしまいました。
「ちょっと。無茶しないでよね。
全身の骨が折れてしまって、全然直りきってないってのに」
いきなり真上から声がしたかと思うと、一人の女の人が私の顔を覗き込んできました。
「まだじっとしててね。
さすがにあんたでもこの怪我を治すのには、だいぶ時間がかかると思うし」
――え?
この人は知っているのでしょうか……私が作られた妖狐だってこと……。
それより……
かずきは……どこなの……。
あいたいよ……。
私は思い出しました。ずっと逢いたくて仕方のない人。
ただ、つい先ほど顔を合わせた気がしましたがよく覚えていません。
思い出そうとしても、そのときの記憶がまったくないのです。
ただ……私が2回も――浩平って人と真琴に捨てられてしまったのは覚えていました。
私はこのようにずっと捨て去られ続けなければならないのでしょうか……。
0155高瀬瑞希 〜 In the pention (2/5) 〜
NGNGその答えに私は思わず飛び起きようとしましたが、さっきと同じでとてつもない痛み
が全身をを襲いました。思わずベッドの上に転がります。
「まったく……彼氏に会いたいのは分かるけど。もう少し落ち着いたら?
あんた、まだ動ける状態じゃないのよ。その辺分かってよね」
その女の人は仕方なさそうといった顔つきで、小さくため息をつきました。
「とにかく今は動ける状態にするのが先よ。彼の方もあんたと同様、全身ボロボロで動
けないし……。
おっと、そういえば初対面の人に名前も言わないのはどうかしてるわね。
あたしは吉井ユカリ。これからもよろしくね」
ユカリって人はそう自己紹介を済ませると小さく微笑みかけてくれました。
どうやら暖かく迎え入れてくれるようです。
「とにかくじっとしてるのも何だから、ラジオでもつける?」
ユカリがそういうので、私は小さく「ええ」といいました。ユカリは近くにあるらし
きラジオのスイッチを入れたのでしょうか、陽気な男の人の声が流れてきました。
『……今は6月1日の午後2時30分! ここで曲を一曲リクエストで……』
6月1日……1月7日じゃないの?
ちょっと……5ヶ月近くも眠っていたってこと!?
私はすっかりわけがわからなくなりました。
でも、怪我をしている私を介抱しているユカリって人……どうやら私を捨てるってこ
とはしないように思えます。
でも……どことなく不安です。
私はそんな気持ちで、ずっとベッドの中にもぐりこんでいました。
0156吉井ユカリ 〜 In the pention (3/5) 〜
NGNG「そうね。法術を使っても完治するまでには2週間はかかりそうね。
なにせ全身の骨を折られている上に、内臓も破裂寸前のところまできていたのだから。
あれで生きているのが奇跡っていってもおかしくないぐらいよ」
「一方で彼氏の方は、意識不明の重体ってとこか。ホント手が焼けるわね」
テーブルに肘をついて、紫煙をくゆらせながら、目の前の正天使は仕方なさそうな
表情でそうつぶやいた。
彼の地から25キロほど離れた山奥にあるペンション――
ここに来てから既に3ヶ月半になるかな……。
確か、その丘のある彼の地に行った時はこの辺も一面の雪で埋まっていたっけ。
その時は高野の連中が妖狐退治どころか、身内の天野さんを鎮めるのにも手間取って
いたから、その馬鹿っぷりを見てやろうと思った。
そうしたら、彼の地で知り合いのリアンに会ったんだけど、彼女はいきなり
「ここは危ねえから、避難しな」って、このペンションに隠れておくようにって言って
きた。
話を聞くと、岡田を妖狐どもが仲間に引き入れようとするためにあたしを半妖にしよ
うとしているとの事だったから、素直にそれに応じた。
さすがに岡田に迷惑は掛けられないから……。
しばらくひとりぼっちだったけど、それにも慣れた。
そうしたら、4日前に知り合いの人が、数人のけが人を抱えてやってきた。
それが目の前にいるユンナさんだった。
かつて高野にいた頃に法術を教えてくれて、面倒を見てくれた清水さんの知人だという。
0157吉井ユカリ 〜 In the pention (4/5) 〜
NGNG「信じられないけど、そうなのよ。春が来るどころか、日付は1月7日のまんま。
時は確実に止まりつつあるわ」
「それって小耳にはさんだことがあるけど、永遠に飲み込まれそうになってるってこと?」
「そう思いがちなのけど……違うのよね」
ユンナさんは残り少ない煙草の火を灰皿の上でもみ消した。
そして、そっとテーブルに隣接している窓に目をやる。
窓の外は到底冬とは思えない――北国の山奥の夏の風景が広がっていた。
「違うって、どういうこと?」
さっぱり分からなかった。ただでさえ『永遠がやってくる』という事もあいまい過ぎて
分からないというのに。
この人は何かしらの手がかりでも掴んだのだろうか?
「そうね……言葉には簡単に言い表しにくいんだけど……」
ここでユンナさんは一旦言葉を切ってから、続きを切り出した。
「彼の地の『永遠とされている空間』は『邪術師が作り出した』って気がするのよ」
0158吉井ユカリ 〜 In the pention (5/5) 〜
NGNGていうか、永遠を邪術師が呼び出しているのだから、そのことを言い換えた
に過ぎないって気がするんだけど。
それってどういう事……と話し出そうとしたその時だった。
「……もう少し分かりやすく話してほしいわね」
背後から声に振り向くと、そこにはパジャマ姿の晴香さんが立っていた。
ただ、腕や頭に包帯を巻いている彼女が時折ふらついていているのを見ると、
痛々しく感じられた。
「まったく貴女は仕方が無いわね。もう少し寝てなさいって言ったでしょ。
そんなのでよく2階から下りてこられたわね」
ユンナさんは呆れたといった様子で、晴香さんのそんな姿を見ていた。
「なんとなくじっとしてられなかったのよ。
降りてみたらあなたたちが永遠の話をしているから気になって……」
「本当になんて言うか……。
まあいいわ、内臓はだいぶ回復しているから……そこにかけなさい」
ため息を吐きながら、ユンナさんは晴香さんに私の隣の席につくように促した。
0159名無しさんだよもん
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0164名無しさんだよもん
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NGNG0170名無しさんだよもん
NGNG0171名無しさんだよもん
NGNG0172シイ原=だもんよ
NGNGあともう少し待ってくれれば時間ができます。
もう少しだけ……待っててください。
きっと書きに戻ってきます。
0174終局に到るまでの幾つかの過程@CASE1 椎名繭
NGNG周りを見る。ゆうに一晩は寝ていたのかもしれないが夕日は暮れてもいない。
夜さえ迎えていない。もしかしたら他の空間は何週間も経っているのかも知れないが、
この地はウラシマ現象のように、外界からはもはや切り離されているのだ。
永遠は確実に近くなっている。
どうして、この地が永遠になろうとしているのか彼女は知っていたが――語らない。
彼女は何も語らない。
七瀬留美はまだ眠っている。
その髪を撫でて少女はやっと年に相応しい面影をみせた。
かすかに笑う。
少女は前を見た。
ものみの丘……いやすでに物の怪の丘となった頂上部を見上げる。
天野美汐に宿いし魂、神奈備命……最後の翼人。
待ち迎えるは最強の妖弧、九尾。
もう、引き返す術はないと、少女はオルゴールサイズの箱を抱き締めた。
「行きますよ、七瀬さん……」
彼女にとっての永遠は、実はそこにある。
0175――終局に到るまでの幾つかの過程―― CASE2 氷上シュン
NGNG九尾も翼人も邪術士も天使も関係ない。
折原浩平を今一目見る。それだけが彼の望みだった。
彼は知っている。
永遠の世界に彼がいたことを。
それは過去のこと。そして一瞬のことだった。
折原みさおなんてどうでもいい。
清水なつきさえ関係ない。
「嘘はついていない。ただ、永遠はずっと……」
彼は知っていた。そして何も知らなかった。
今、そこにある永遠が仮初だったとしても、彼はそこに在る。
それ自体……。
「……裏切りは裏切りによって返される――そうだろう……?」
彼は薄く笑っていた。
0176〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 『CASE3 沢渡真琴』
NGNGその憤りは娘である裏葉の抵抗から来ているものだと誰もが思っていた。
しかし――違う。そんなものなど些細なことだった。
この時を何年待っただろう。千年……そう千年もの長き間ずっと待っていたのだ。
裏葉の後ろ……林の向こうからひとりの少女が歩いてくる。
少女の名前を天野美汐と言った。
宿いし魂の名を神奈備命と九尾は記憶していた。
最後の翼人と最強の妖弧。
沢渡真琴は地面に横たわった二つの身体を踏み潰して糧とした。
裏葉の目が驚愕に変わる。
彼女が理解したのは何でもない――二つの狂気だった。
誰に止められはしない。
運命はどこまでも巡り、今、邂逅の時を生み出す。
0177〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 『CASE4 水瀬秋子』
NGNG水瀬秋子はある意味最強≠セと言えた。
彼女は千年という年月に捉われていたが今はそうでもない。
最愛の娘がいるからだ。
水瀬名雪。
水瀬の性は高野の大僧正であった由起子によって世間に認識されていた。
彼女らが友人であったことを知るものはあまりに少ない。
水瀬秋子は彼女とあるひとつの約束をしていた。
相沢祐一という少年の身を時≠ェ来るまで絶対に護ること。
彼に両親はいない。
相沢祐一は小坂由起子の知り合いでしかない。
しかし、彼は特別だった。秋子もそれを了承していた。
結果として、彼女もこの街の狂気に飲み込まれてはしまったが、それも仕方ない。
実際のところ、彼女は母親だった。
それだけのことだった。
だが、その結果はあまりにも――
「どうでもいい、いくらでも代わりがいる名雪っていう作りものなの!?」
名雪は泣いている。
秋子のもとから去って行ってしまう。
水瀬秋子は唇を噛んだ。
邪眼とは神眼でもある。
水瀬秋子はある意味最強≠セと言えた。
なればこそ弱者でもあった。
彼女もひとりの優しき母親であったからそこ≠つかれた。
今、彼女は邪術士と呼ばれている。
0178〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 『CASE5 国崎往人』
NGNGもしかしたら好きだと言えるのかもしれない。
しかし、それは、その感情は一気にかき消されてしまった。
彼は一人の男と出会っていた。
ここは物の怪の丘だった。
そこにいるというだけでそいつが尋常でないことは分かっていた。
名前を聞いたら、とても不可解な違和感が生まれた。
どこかでそいつと会ってるような気がしたが、それは間違いだった。
その名前を知っていて、往人は当然だった。
ただ、理解するのはとても難解で、往人はその名前を呟いていた。
「柳也だと?」
そいつが頷く。
国崎往人は知っていた。
知らないわけがないくらい覚えていて当然だった。
その名前は、祖先から伝わる……。
「巨大な妖気を感じて、こちらに歩みを進めたのだが、勘違いだったみたいだ」
往人は吐き気を催した。
気分が悪い。そいつを見ていると、どうしてか自分が自分でいられなくなる。
往人は悟り出していた。
彼は天野美汐に好意を抱いていたのではなくて、実は、その中にある……。
「九尾はどこだ?」
「うるせぇ!」
往人が毒づくと彼は目を丸くした。
そして、言う。
「お前が探している神奈もそこで待っているぞ?」
0179〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 『CASE6 保科智子』
NGNGどこが不機嫌に見えたかといえば言葉に出来るものはいないだろう。
だが間違いなくそうだった。
表情は冷静。声も正常。何より動悸に乱れがない。
何もかもが自然。
だからこそ彼女の怒りは針を刺すよう皆に伝わってきていた。
彼女は唇を開けた。
こともなげに言う――
「水瀬秋子をシバキに行ってくる」
スフィーはその場いなかった。
怪我人の治療に当たっていたからだった。
彼女を止められなかったことを後になって後悔する。
スフィーは知っていた。
保科智子は今一歩のところで水瀬秋子に届かない。
それを知っていたのだ。
0180〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 CASE7 河島はるか
NGNGその手の中で温かい光が無限に生まれていた。
そして、確信する。
彼女は――もうすでに譲り受けていた。
0181〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 CASE8 石原麗子
NGNG邪術士を含めた千年にいたる戦いの強者たちを数に含めてもそうなのである。
彼の人曰く――
彼女の行動を妨げてはならない
彼女の行動を理解しようとしてはならない
彼女は自由だった。何事にも捉われることなく生きていた。
しかし、それは崩れ去ろうとしている。
いや、すでに崩れ去っていた。
彼女は決して最強ではない。むしろ最弱である。
そのことをを理解していないものが彼女に最強の称号を与える。
だが、彼女から言わせれば――
「残念ね、今は手加減できないわ」
彼女は一瞬にして量産型の機械仕掛け20体を闇へと葬り去った。
最強でないから邪術士には敵わない。
最弱であるからして手加減はそこに存在しない。
しかし、自由もそこになかった。
今は、見届けないで、動くことに彼女はした。
護るべきものがそこにあるのなら。
0182〜 終局に到るまでの幾つかの過程 〜 CASE9 北川潤
NGNG死人はなにも語らない――
0183〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 CASE10 里村茜
NGNG物の怪の槍は告げていた。
敵は九尾ではない。邪術士でもない。
槍は沈黙している。
振るわれるのは敵と見なしたものを混沌へ還す時――
里村茜はそれに従う。
今は見ているだけだった。
0184〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 CASE11 川名みさき
NGNG誰かの声が聞こえてくる。
『みさき……』
知っている声だったので安心したのと同時に深い悲しみも生まれてきた。
みさき自身も声を掛けようとしていたが向こうには聞こえない。
残留思念。残された魂の遺言。それは一方的に告げてくるだけだった。
『私は貴女に伝えておくことがあるの……』
『貴女の魂は私の術で少しの間だけ大地に繋ぎ止めているだけ……』
『もって十時間の命だわ……』
みさきは驚かなかった。
死んだはずの自分が生きてる理由が分かって逆に安心する。
声が反響した。
『私には強くあること≠ェ出来なかった……』
『でも、みさきは強い子だと私は思うから力を託すね……』
『この力を何に使うのかは貴女の自由……』
『残された時の中で考えてみて……』
みさきは力強く頷いた。
泣くことはしたくなかったから代わりに大きく声を出していた。
「ありがとう、雪ちゃん……」
『ありがとう、みさき……』
重なりあった声が風に流されていく。
溶け合った二人の心はみさきに更なる力を与えた。
そして、視てしまった。
みさきは小さな声で呟いた。いや漏れてしまったのだろう。
「わたしたちの中にユダがいる……?」
つまり――長森瑞佳、里村茜、椎名繭、七瀬留美、上月澪の中に、裏切り者がいるらしい。
不完全な予測でしかなかった。
しかし、みさきは何かの間違いだと言い切ることが出来なかった。
『強くありなさい……』
風の音がそんなふうに響いていたから。
0185〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 CASE12 月宮あゆ
NGNGそれを知る者はいない。
彼女の記憶は悲しみに包まれていたから思い出さえない。
しかし、これだけは言える。
彼女はこの物語を彩るのには適していない。
彼女は必要とされていない。
翼人でもない。
天使でもない。
人間でもない。
そして、そのすべてだった。
イレギュラーであると誰かが言った。
それが誰なのかは分からない。
彼女がイレギュラーである理由はたったひとつである。
『ボクのこと忘れてください』
七年前、彼女はある人にそう言った。
実は、それが……。
0186〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 CASE13 遠野美凪
NGNGそう思ったら涙が出てきた。
彼女には何もない。
人工術士である彼女には戦うことがすべてだった。
みちる…。
みちるに会いたい……。
ただ、そう呟く。
そして、その想いに応えるかのようにみちるは現れた。
美凪はまた泣いた。
みちるは抱き締めてくる彼女の胸の中で困っていた。
だって、みちるは目覚めてしまっていたから、美凪に対して……。
……悲鳴はなかった。
0187〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 CASE14 みずか
NGNG少女は思った。
そして、思い出す。
『キャラメルのおまけなんて入らなかったんだ!』
ある少年のことを。
「いっぱい遊べるのに」
今でも少女は分からない。
たくさん遊んでいたくないのかと思ってしまう。
「おいでよ、こっちに」
少女は呼びかけた。
「永遠はあるよ」
笑顔でこちらに言う。
「ここにあるよ」
盟約は誰か結んだのだろうか。
「わたしがそばにいてあげるよ、これからは」
今でも、少女は信じている。
その人が迎えに来てくれる日の訪れを……。
0188〜終局に到るまでの幾つかの過程〜 CASE ZERO
NGNG皆を裏切ることになる。
すべては承知の上だったが止まることはしないだろう。
折原浩平の行き着いた先を彼女は知っていた。
清水なつきは気づき始めている。
早くしないといけない。
彼女は思う。
いや誰だって気づいていないわけがない。
浩平はひとり。
彼を愛した人は自分も含めた6人の少女。
愛されるのはひとり。
……彼女に後悔はなかった。
そして、物語は終局を迎える――
0189名無しさんだよもん
NGNG0190名無しさんだよもん
NGNG0191名無しさんだよもん
NGNG0192名無しさんだよもん
NGNG0193名無しさんだよもん
NGNG0194名無しさんだよもん
NGNG0195名無しさんだよもん
NGNG0196名無しさんだよもん
NGNG0197名無しさんだよもん
NGNG0198名無しさんだよもん
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