これのこと?

――技術的にいいか悪いかだけじゃなく、国益に適うかどうかというレベルの
議論もあるんですね。

村田 そうですね、ふつうは技術的な正しさについての議論が中心ですけれど。

――ODFのときに反対を投じた国はなかったのですか?

村田 1票もなかったですね。あの完成度からいえば、本当なら反対がボンボン
飛んでくるはずなんです。

 実は今日もODFの委員会があって規格書を翻訳しながら言っていたんですけど、
本文に書いてあるタグ名と、スキーマに出てくるタグ名が違うんですよ(笑)。
そういう初歩的な問題が、1つや2つじゃなく、いっぱいあるんですよ。
そもそも、ODFの仕様書というのはスキーマにコメントをつけた程度です。
ちゃんと書けば本当はもっと分量が多くて然るべきなのですが……。

 反対票が1票もなかったというのは、そうした技術的な詳細には目をつぶってでも
通したほうがいいと、みんなそう思ったからだと思いますよ。それ以外に考えられません。
ふつう、すべての国が賛成するなんてありえないことですから。
オープンな文書フォーマットの流れをこれで確固たるものにしよう、そのためには
粗は目をつぶって、イエス投票をしようとすべての国が思ったんだと思います。