静かに舞い散る粉雪を、俺はただ、眺めていた。
 ライトアップされたクリスマスツリーは、夜の街を鮮やかに彩っている。
 銀世界へと変貌しつつあるこの街で、俺はただ、考えていた。
“どうして、こうなってしまったんだろう?”
 答えのでない問いかけは、飽きるほどにエンドレスで続いている。
 いつだったか俺はこんな雪の日に、何かを、間違い、愛し、傷つけ、失った。
 大事なものを手に入れ、大事なものを失った。
 そんな記憶が、まだはっきりと残っている。
 けれどまだ、残っているものはある。
 最後に残った、そして、最高に大事な女性だ。
 だから、俺は帰るのだ。
 俺を待つ、最愛の女のもとへ。
 それが、罪人に残された最後の選択だと信じて―――

―――WHITE ALBUMについて語ろう#9―――
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