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葉鍵聖戦 3rd Period

■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001名無しさんだよもんNGNG
2000年冬から2001年へ不意に続く、もう一つの世界。

葉鍵キャラがオリジナル設定で大暴れしまくりな日記形式のリレー小説だゴルァ(゚д゚)
書き手も読み手もルール守ってマターリ逝こうぜゴルァ(゚д゚)

1 基本的にsageでお願い致します。
 (ただし、dat逝きを防ぐためにageても構いません。目安はスレッド順位が300位以下になった時です)
2 どんな人間がどのキャラを書くのも構いませんが、それまでの伏線は重視する方向でお願い致します。
3 あまりに立て続けのカキコは自粛しましょう。
4 これはあくまでの2chのスレッドです。
  当然書き手に否定的な意見等もあるかもしれませんが、いちいち反応せずに作品で結果を見せましょう。
5 他の書き手が納得出来ない展開はご遠慮下さい。
6 新規参入者は、過去ログを熟読して下さい。
7 1つの書き込みをした後には必ず2回ほど回して下さいますようお願い致します。
  なお、連続で書き込む場合は、書き込みが終了した後に数回回して下さい。

では、貴方も葉鍵な聖戦の世界へ……

なお、過去ログ等は>>2にございます。
0002名無しさんだよもんNGNG
>>3にあります。
0003名無しさんだよもんNGNG
前スレおよび過去ログ等は下記の通りです。

初代スレ:「邪悪な葉鍵キャラの日記」
http://cheese.2ch.net/leaf/kako/973/973607248.html

前々スレ:「葉鍵聖戦」 (現在、閲覧不能です(2001.2.19現在))
http://cheese.2ch.net/test/kako/975/975572864.html

前スレ:「葉鍵聖戦 2nd Period」
http://cheese.2ch.net/test/kako/982/982520510.html

過去ログ保管サイト
http://members.tripod.co.jp/bou_ichikakite/

また、掲示板もございます。ご意見、批評、感想、要望および雑談等はこちらにお願いいたします。

葉鍵聖戦な掲示板
http://green.jbbs.net/sports/310/xiantou.html
0004名無しさんだよもんNGNG
>>3
おっと、前々スレに「現在閲覧不能」って書いてありましたが、今はそんなことはないです。
0005名無しさんだよもんNGNG
前スレおよび過去ログ等は下記の通りです。

初代スレ:「邪悪な葉鍵キャラの日記」
http://cheese.2ch.net/leaf/kako/973/973607248.html

前々スレ:「葉鍵聖戦」 (現在、閲覧不能です(2001.2.19現在))
http://cheese.2ch.net/leaf/kako/975/975572864.html

前スレ:「葉鍵聖戦 2nd Period」
http://cheese.2ch.net/leaf/kako/982/982520510.html

過去ログ保管サイト
http://members.tripod.co.jp/bou_ichikakite/

また、掲示板もございます。ご意見、批評、感想、要望および雑談等はこちらにお願いいたします。

葉鍵聖戦な掲示板
http://green.jbbs.net/sports/310/xiantou.html
00065NGNG
>>5
>>2の過去ログに間違いがあったので訂正をば。
0007名無しさんだよもんNGNG
aaddww
0008岡田(三人娘の一人) (1/2)NGNG
 ……もう……これまでか……な……。

 白い妖狐の大群にはまったく歯が立たなかった。
 もう体も動かない。痛みも感じなくなってしまい、目の前が真っ暗になってきた。

 死ぬのかな……。

 生まれて初めてそんな気分になった。
 今までそんな事を思ったこともなかった。
 でも……怖いなんて思わなかった。
 何も感じなくなっていたから。

 ツインテール……これのために私はいやな目に遭わされてきた。
 変な僧や物の怪に付きまとわれては、命を狙われかけた。
 そのたびにどうにか防ぎきっていた。
 でも、今回はそうはいかないみたい……。

 吉井に松本が九尾にさらわれなかっただけでもよかったのかもしれない。
 助けることができた……これだけでもよしとしなくちゃ。
 それに、手を回してくれた清水サンとリアンにも感謝しなくちゃ……ね……。
 んで……あと……保科さんには敵を討ってもらおう……か……な……。
 いやな……人だ……けど……。

 ……もぅ……息も……できない……。
 あ……目の前に人影……。
 多分、妖狐……かな……。

 もう……これまで……ね……。
 あとは……頼んだ……わよ……。ほしな……さん……。

 そのとき……下のほうへ引きずり込まれた気がした。
0009岡田(三人娘の一人) (2/2)NGNG
「……逝っちまうのはまだ早ぇぞ……」
 よく効くと暗そうな女の声……どっかで聞いたような……。
「こら、はねっかえりのテメーがくたばってどーすんよ」
 今度は女の子の声だけど、口調が汚いわね。

――パン!!

 いきなり頬をぶたれた。ただでさえ痛いのに……。
 私は体を起こして、そのぶった相手をにらみつけた。

「おいおいやっと目を覚ましやがったか」
 その目の前の相手――青い髪の眼鏡を掛けた女の子は仕方なさそうに私の顔を見つめて
いた。気づけば体もある程度は回復している(もっとも、骨は折れたままだ)。
 そして、どこか真っ暗な場所にいるようだ。
 その人物の顔は手にした懐中電灯でぼんやりと見えている。

「リアン、回復魔法はやっぱり姉に劣るわね」
「第一声がそれかい! まったく……」
「……喧嘩はそれまでにしておきましょうか……コリンさんに任せてばっかりでは
気の毒です……」
「まあ……それもそうだな……。とにかく、岡田。アンタは動けるかい?」
「なんとかね。ただ戦闘は多分無理だけど」
「動けるなら……早速手伝ってもらうよ」
 そう言って、リアンは暗闇の奥へと足を進めていった。一緒にいた彩もその後に続く。

 ――仕方ないね……。

 私も彼女たちについて行くことにした……。
0010名無しさんだよもんNGNG
さて、今回は何とかdat逝きは防がねば……。
0011名無しさんだよもんNGNG
前スレが180ぐらいで終わったのはもったいない。
0012名無しさんだよもんNGNG
さて、今回はどれだけネタを入れられるか。
0013名無しさんだよもんNGNG
序盤を読み返してたらみしおたんの心の鍵云々の描写があった。
これ、直接出てきてないよね?

場所は、ログ倉庫のNO4あたり。
0014清水なつき(1/6)NGNG
 5月29日

 今日はそんなに書かないとはいえ、どれだけの量になっちゃんだろう。
 んなことはどうでもいいんだけど、ふと思っちゃうんだよね。
(そうそう、ついでに今まではかなり偉そうな文体で書いてたけど、なんとなくおかしいから
今日からは話し言葉とおんなじ調子で書くよ)

 今朝、彼の地を盗聴したテープを電話越しに聞いたんだけど、ついに妖狐どもが殴り込みを
かけたようだね。スフィーや岡田さんはもちろん、聖さんや保科さんも大丈夫かな。
 相手は白狐4000匹プラス緒方兄妹プラス名倉姉妹……なんか、やな予感がするんだけど。
 コリンさんや玲子にリアンと彩さんが何でも奇襲を掛けるってことを吉井がその電話で話し
ていたけど……やっぱり心配。

 そうそう、あとユンナさんが4人ぐらいの人を彼の地から連れ出したみたい。
 でもその人たちについて、いくつか気になることがあるの。
 まず、巳間晴香って人なんだけど、話を聞いた限りどうも『えいえんのせかい』のリスクを
知らないみたい。これについては、ここで書くと結構長くなるので次の機会にするけど、とに
かくいろんな意味で危ないよ。晴香さんとは近いうちに直に話をしようと思うんだけど。

 それから高瀬瑞希って人だけど、吉井や彩さんから話を聞いた限りだと、あの人――浩平お
兄ちゃん(本当はこう呼ぶべきじゃないんだけど、どうも……)が造った人工妖狐の試作体っ
てのは間違いないね。もう一度、浩平お兄ちゃんが書いた遠野みちるの製作日記(前スレ119
参照)を読み返してみたんだけど。(もっとも、この手記は彩さんがどこからか手に入れてき
たものを去年にもらったんだよね。当然、手記は既に破棄されたと思っていた敬介さんは、こ
れを目にした途端に腰を抜かしてしまったけど(笑))
 そしたら、7日目にこんな記述があったよ。

『七日目
 きょう、みちるに前に作った人工妖狐を処分させた。こいつはみちると比べ物にならないほ
どのできそこないだ。みさおの姉になれるわけなんかない。みちるはあっという間にこいつを
消し去ってくれた。さすがだ。できそこないなんていらないんだ。だからすてたんだ』
0015清水なつき(2/6)NGNG
 この手記を読むのって嫌だよ。なんか、気味が悪いっていうか……。
 よくよく思ってみたら、浩平お兄ちゃんが変に入れ込んでいたのってこの事だったんだね。
一日中、法術の修行に明け暮れて、さまざまな文献に挑んでいたね。なんでこんなに一生懸命
になってるのとなつきが尋ねたら、浩平お兄ちゃんはこう言ったっけ――

 妹のためだよ、って――。

 この言葉を思い出したら、急に背筋が震えてきたの。なんて言うか……怖いの。
 確かに病気の『妹』のみさおさんはあと数日の命だったよ。んで、みさおさんに対して一生
懸命に接しようとする浩平お兄ちゃんの気持ちは分からないでもないけど……。
 でも、そうだからといって、他の人を悲しませて――勝手に命を作っては捨ててしまうのっ
て――おかしいよ。あまりに変だよ。

 ――狂ってるよ……浩平お兄ちゃん――。

 結局、瑞希さんは浩平お兄ちゃんに捨てられてしまった。んで、その後に千堂和樹さんに面
倒を見てもらっていた所まではいいんだけど、その和樹さんも例のこみパでの殺人で濡れ衣を
着せられて逮捕されてしまって……んで、あろうことか立川郁美に目をつけられて、ものみの
丘に連れて行かれて、九尾にかわいがられたように見えたが、最終的には捨てられた……。
 かわいそう――。
 そんなことを思うと、涙が流れてきたよ。んで、なんか腹が立ってきたよ……。
 ひどいよ……ひどすぎるよ……浩平お兄ちゃん……。

 そういえば昨日届いた澪ちゃんからの手紙に、浩平お兄ちゃんをこの世界に連れ戻すといっ
た事が書かれていたね。なんでも、そのためにゴッドハンドからパンドラの箱を強奪したみた
い。それに神奈と九尾を封じ込めて、その力を利用して真の『えいえんのせかい』にいると思
う浩平お兄ちゃんを連れ出すみたいなのだけど……。

 やばいよ……繭ちゃん。浩平お兄ちゃんはそんなところにいないと思うよ。
0016清水なつき(3/6)NGNG
 ふと思い出したんだ。
 浩平お兄ちゃんがみさおちゃんを蘇らそうとして……蘇ったのはいいけど、浩平お兄ちゃん
と瑞佳さんが消えてしまった時の事を。
 あの時、なつきは八尾比丘尼の動きに注意していて、そっちの方にはあまり気が向いていな
かったんだけど、たしかに人が蘇った気配がしたの。

 でも……なんかその時に妙な気配を感じたの。
 明らかに『えいえんのせかい』のものではない……邪念だったよ。
 そしたら、一瞬浩平お兄ちゃんのことを忘れかけて(結局忘れなかったんだけど、それはど
うもなつきが永遠に関する素質があるからってみさおちゃんが言ってた)、気が付いたら水鏡
湖の方が光って、『えいえんのせかい』がやってきたんだよ。
 そして――浩平お兄ちゃんと瑞佳さんは消えていったの。

 その後――なつきが『えいえんのせかい』に行って浩平お兄ちゃんと瑞佳さんを一生懸命探
したけどいなかった。そのためだけに管理人にまでなったんだけど、それでも無理だった。
 最初、なつきは浩平お兄ちゃんは『えいえんのせかい』から逃げ出したと思っていたんだけ
ど、シュンさんに訊いて分かったんだよ(もっとも、ずっと答えるのを渋ってたから、ちょっ
と力づくでやっちゃったけど(笑))。
 どうも浩平お兄ちゃんは『えいえんのせかい』にたどり着く前に消えてしまったみたいなん
だって。ついで瑞佳さんも来た気配はなかったんだって。やって来たのはみさおちゃんだけ
だったみたいだよ。
 でも……一ついっておくと……真の『えいえんのせかい』に行くためにはシュンさんの管理
している『えいえんのせかい』を通り過ぎなくちゃ行くことができないんだよ?
 真の『えいえんのせかい』はいってみれば深層の世界。そこに行くためには表層――繭ちゃ
んの言葉を借りたら仮初めの『えいえんのせかい』かな――を通らなくちゃいけないよ?
 どうも繭ちゃんはそこまでは話されてなかったみたいだね。
 どこに浩平お兄ちゃんは消えたのか――結局、なつきには分からないまま2年も経ったよ。
 でも、今やっとようやく分かりかけてきたよ。手がかりは、例の手記の中にあったんだよ。
0017清水なつき(4/5)NGNG
(例の手記の内容をここに書いてみるよ)

『八日目
 高野の奴らが気づいたみたいだ。このままではみちるが消されてしまう。
 そうだ、高野を滅ぼしてしまおうか。だったら、みちるを消されずに済む。
 そうだろ、みちる

 九日目
 この世界の奴らがうっとうしい。深山先輩も里村も、瑞佳も。
 どうだっていいんだ。みさおがいないこんな世界なんか嫌だ。

 十日目
 みちるはきっとこの世界を滅ぼしてくれる。こんな世界なんかいらないんだ。

 十一日目
 ずっと前に作ったおもちゃを引き取ってくれた女の人が話し掛けてきた。
 世界を滅ぼす前にみさおを蘇らせてみてはどうかなんて言ってきたんだ。

 十二日目
 みさおを蘇らすには反魂の術がうってつけだ。里村と七瀬に手伝ってもらおうか。
 術は水鏡湖でやるのがいいと女の人が言ってたと瑞佳が言ってた。この人がいなければあやうくこのチャンスを逃すところだった。

 十三日目
 里村も七瀬もOKを出してくれた。よかった。
 みさおが帰ってくるのは時間の問題だ。みちるなんかどうでもいい。

 十四日目
 今からみさおを蘇らせる。待ってろよ、みさお』
0018清水なつき(5/5)NGNG
 ポイントは十一日目に話し掛けてきた『女の人』……。
 それまで自暴自棄だった浩平お兄ちゃんになんでそんな話を持ちかけてきたのかな?
 そして十四日目に浩平お兄ちゃんは消えてしまった……。

 人の心をついた話を持ちかけることのできて、かつ高野の内部の最大の霊力ポイントを知っ
ている、この『女の人』……なつきが思い当たったのはたった一人……あいつかな?
 でも、あいつだとしたら、なんでみさおちゃんを蘇らせる必要があったのかな?

 待って。ちょっと思い当たったことがあったよ。
 あいつはみさおちゃんを狙っていたわけじゃなかったかも。
 今の彼の地で起こっている現状に浩平お兄ちゃんが消えてしまったときの現状、浩平お兄
ちゃんが作った『おもちゃ』をあいつが引き取ったことや、さらには『この書類』の事実を踏
まえたら……あいつの目的は恐らく、違ったところにあったのかも。
 もしこれが正しいとしたら、裏葉さんがあの人に憑依した事の説明もつくよ。
 もっとも、これについては証拠が少ないから、想像の域を出ないのだけど。

 とにかく、今の時点で確実に言えるのは水瀬名雪ってのは非常に危険だということかな。天
使の禁断の技もまったく効かなかったし……まあ、彼女の実態を踏まえれば当然かな。
 もっとも、彼女の実態についてもあいつの件と同様にはっきりとは言い切れないけど……。
 ただ、繭さんが彼女と遭遇しないことを願うばかりだよ。
(もっとも彼女を横浜あたりにでも連れ出したら、彼女を叩き潰すことは赤子の手をひねるよ
りも簡単なんだけど……って、遠まわしすぎるかな?)
 手元にあった『この書類』――先日、秘密裏に手に入れたある人物の死亡届をもう一度見直
して思ったよ。
 とにかく、あいつをこのまま放置していたらロクなことにならないと。
 神奈と九尾の方も結構頭が痛いけど、こっちは余計タチが悪いと。
 本当になつきも彼の地に向かったほうがいいかも。
0019名無しさんだよもんNGNG
回しま〜す。
0020名無しさんだよもんNGNG
回し。
0021名無しさんだよもんNGNG
>>13
確かにあったけど、あまりそれについては触れられてないね。
0022名無しさんだよもんNGNG
まあ、まったりと書いていきましょう。
0023名無しさんだよもんNGNG
流れに反するが、こんなのあたよ
ttp://www10.freeweb.ne.jp/play/yahhou/night.htm
0024名無しさんだよもんNGNG
誰彼のキャラ達はいつ出てくるのかな〜。
0025名無しさんだよもんNGNG
とりあえず保存してみたり。
0026名無しさんだよもんNGNG
誰か書いて下さい。
期待age
0027シイ原NGNG
ageるよ。
書くのはまた今度……
0028名無しさんだよもんNGNG
            , ----- 、
        ____/〃"  、、、 ヽ
      ∠> ` ̄ ̄`ヽ, --z _ i
     / ,>           ヽ  ̄\
    ./,∠.    人  、   ゛゛゛ ヽ゛、 ヽ
   / _ノ .  /  | /|人  ゛゛゛ |   i     ___________
   |  〉/ ./|  レ´/ `ヽ λ │ | |i |   /
   i ll 〈/|  |‐ヽ   , ― 、 |ノ |  丿| |┤| <
    |   |人′・ノ   、・_丿 /ヽ,ノ レ 、/   \___________
   ゞ、 ゛   | ヽ    , メ б│、| "/
     \゛、 ヽ  ー     ゝ.ノ "  /
      `‐ヽ _\ _ _ ノ /レ'__/
              |    .|
         ______.ノ     人(⌒)
        //::::::::|-、 ,-/::::::ノ ~.レ-r┐
       / /:::::::::::|  /:::::ノ__ | .| ト、
       | /:::::::::::::::| 〈 ̄   `-Lλ_レ′
       レ::::::::::::::::::|/::: ̄`ー‐---‐′
0029名無しさんで逝こう@私の名前まだ覚えてる?NGNG
うわ、この前のスレが落ちて行ったからもう諦めていたけど、また書いていいかな?
0030名無しさんだよもんNGNG
>>29
是非。
0031名無しさんだよもんNGNG
>>30
どうもです。とりあえずネタ仕込んどきます。
0032椎名繭NGNG
 そこに在るのが当たり前だった。
 側にいてくれるのが日常という日々の欠片だった。
『永遠はあるよ……』
『ここにあるよ……』
 止めて欲しい。救いのない希望を私に与えないで欲しい。
 季節は留まらないから美しい。
 雪は必ず解けるから春の花は頑張って咲こうとする。
「永遠に執着するものよ……」
 誰かの声が聞こえる。
「そこにあるのが希望だと惑う者どもよ」
 でも、すぐに消えた。
「力の消えたツインテールに、参謀役の小娘だと肩慣らしにもならないわね」
 それは私の意識が無くなった時に聞いた声だった。
 天野美汐。ここで会うのは計算外だった。
 川名さんはどうしたのだろう……?
 生きてる……? それとも、もしかして……?
「繭さん、起きたのですか?」
 眼を開けると、そこに在ったのは馴染みのある笑顔だった。
「里村さん、久しぶりですね。お元気でしたか?」
「ええ、繭さんもお元気そうでなりよりです」
 ふと視線を彼女の持つ武具にやる。
「ついに手に入れたんですね? 私の予測以上ですよ」
「偶然です。でも、引き換えに秋子さんと手を組むことになりました」
「いえ、いいんです。誰か一人でも永遠に手が届くように……それが私たちの誓いでしょ?」
 そう言葉を零すと、彼女はくすっと微笑んだ。
「今は行くことにします」
「そうですか。七瀬さんとは顔をあわせないんですか?」
「はい、彼女は……怒ってくれそうなので……」
 そう言って彼女は旅立っていった。
 やることは無数にある。でも急がなくても構わない。
 いつか、そこに……。
「たどり着けたなら、ですよね、皆さん」
 そして、私はもう少し寝入ることに決めた。
 七瀬さんの傍らで……。
0033名無しさんだよもんNGNG
今日はここまでだよもん。
0034保科智子@不可視の姉妹(1/5)NGNG
「もう息も切れ切れやな……」
 自分でも笑ってしまうくらい情けない声を上げる。
 呻き声でもなくはなかったが。
「何が何でも卒業試験が九尾と邪術士の二人掛かりとはきついでスフィー」
 私の顔を思い浮かべて言い放つ。
 しかし、どうしてか私の顔は綻んでいた。
 九尾の尻尾が私に襲い掛かる。でも余裕に躱すことが出来た。
 懐に入り込んで掌を九尾の腹に当てる。
「いてまうで!」
 突如爆発。気を送り込んでやったんや。これは効くで。
 そして、後方に生まれる気配。
「今度はそっちか!」
 邪術士の放つ暗黒弾を素手で止めて、それを投げ返す。
 激しい爆音。しかし、まだこれくらいでは殺れん。
「でもな、あたしも技の一つや二つ持ってるで!」
 両手に炎が灯る。手が真っ赤に燃えていた。
 力が無尽蔵に湧いてくる感覚。
「喰らえや! 長瀬流炎殺拳――最終奥義<メギドブレイク>!」
 極限まで高められた炎気が私の拳から放たれる。
 それは、水瀬秋子を容易く飲み込んでいった。
「どないや!」
 直後――隙を突いたつもりだろうか。
 倒れていた九尾がこちらに向かって妖弾を叩きつけてくる。
「ちっ! もう終わっとけ!」
 軽い目眩を覚えながらもメキド<源炎>の残り火で剣を作り出す。
「長瀬流炎殺剣<レーヴァテイン>」
 掲げ上げた炎の剣で九尾を一刀両断にする。
 そして、燃えカスも残らないまま、二人の強者は敗者へと変わった。
「ふう、これで終いか……もう動けんわ。おーい、スフィーこれで終わりやろ?」
 正直言って、まだ続くようやったら身体はもてへん。
 でも、そこで――
 不吉な気配を私は感じていた。
「保科智子――死になさい!」
0035名倉友里@不可視の姉妹(2/5)NGNG
 完全に不意を付けた。
 この異空間は元から気配を隠し易いようにしているらしい。
 余程の使い手でもなかったら、すぐそこにある殺気にさえ気づかないだろう。
 しかしレプリカとはいえ、水瀬秋子と沢渡真琴の両人に等しい死を与えるとは……。
「秋子が早めに始末したかったのも分かり気がするわね……」
 倒れ伏した保科智子を見てほっと安堵の息をつく。
「任務成功ね」
「いや失敗とちゃうか?」
「――え!?」
 私は驚いて声がする方に眼をやった。
「あ、あなた……そんな――あれを喰らって無事でいられるなんて……」
「無事って――あのな、頭のところにタンコブできたわ。どなしてくれんねん?」
 保科智子は頭を掻きながら、そんなことを軽く言い放つ。
「くっ!」
 私はすばやく不可視の力を解放する。
「裂けろ!」
 しかし私が意識を集中した先には彼女の姿はなかった。
「遅い遅い。こっちや!」
 そこへ振り向こうとした時、熱い衝撃波が私に襲い掛かってきた。
 身体全体が燃え上がるようだった。
「ふう、まさかほんまもんの名倉友里かいな? スフィーの奴なにしとんねん、まったく」
 保科智子は悪態を付いていた。それを見て私は思う。
(格が違う……)
 背筋が凍るような思いだった。
「ま、ええわ。それよりあんたをどうするかやけど……なんか殺すのも馬鹿らしいわ。
 おとなしく捕まってくれんか? 悪いようにはせえへんつもりやで」
「…………ねえ、知ってる?」
「うん?」
 私は覚悟をして保科智子に笑ってみせた。
0036保科智子@不可視の姉妹(3/5)NGNG
「どうしたんや?」
 自分で言っといて何々やけどホンマにおとなしくなってくれるとは思わんかった。
 なんや、まだなにかするつもりかいな? やれやれ。
「幸せってすぐに壊れるの……」
「はあ?」
 なに言っとるんやこいつ。
「どうしたらずっと幸せでいられるか考えていたわ。答えは出なかったけどね……」
「…………だから永遠に手を出したんかい?」
「そうね、そうかも知れないわね。でも、どんな理由があったとしてもあなたには理解できないでしょう?」
「当たり前や! 人を犠牲にしてまで、そんなもんに執着できるか!」
「それは……あなたがそう言うのは、永遠を理解できていない証拠なのにね……」
「あん? どういう意味や?」
「水瀬秋子は、あなたの敵でしかありえないってことよ」
「何を今更……わけ分からんわっ!」
「いいのよ。分からなくてもね……でも、だから私はあなたの敵なのよ」
「あんた、その眼……」
 友里の瞳が黄金色へと変化していく。
「ええ、私の制御できる不可視の力は微々たるものだわ。だから敢えて制御しない。
 暴走させるわ。保科さん一緒に死にましょう」
 凍りついた空間で、それ以上に凍り付いていた友里の心。
 一瞬だけ交錯して……。
「あんた、あんた――ホンマもんのアホやわ……!」
「そうかも……知れないわね……」
 そう言って名倉友里は深い闇に沈んでいった。
 もう眼を開けることもない。
「…………」
 私の手は名倉友里の血によって赤く染まっていた。
0037保科智子@不可視の姉妹(4/5)NGNG
「おい、智子、生きてるか?」
 それからどれくらいの時間が経ったのか、スフィーの声が聞こえてきた。
「ああ、生きとるで」
「終わったみたいやな。今から出したる」
「分かった……」
 視界が一瞬暗くなったがすぐに明るい光が眼に差し込んでくる。
 長かったようで、短かった訓練が、その時やっと終わりを告げた。
「どうだ? レベルアップの方は順調に出来たか?」
「まあな……そんなことより、戦況の方はどないなっとる?」
「五分と五分……と言いたいところだが、ちっとばかし悪いな……」
「そうか。じゃあ、こっから巻き返したるわ」
「おぉ、頼もしいね」
 スフィーが口笛を鳴らす。
「あ、そうそう、名倉姉妹をそっちに送っといたけど、どうやった?」
 この街の地図を広げながら、スフィーが言っていた。
「うん、来なかったのか?」
「…………いや、始末しておいた」
「ま、あんたの実力から言ったら、軽いもんだったろけどな」
 私は曖昧に頷いていた。
 力に対して、私はさらに強い力を手に入れた。
 今はそれが正しいのか、悪いのか、考えてる暇はなかったが……。
「他のみんな、まだ無事かな……」
 仲間を救うためには最善の道だったと私は固く信じた。
0038名倉由衣@不可視の姉妹(5/5)NGNG
「……お姉ちゃん?」
 知らない場所にわたしは居ました。
「……お姉ちゃん、どこなの?」
 もう一度呼びかける。
 それでも返事がなくてわたしは戸惑いました。
「もしかして……」 
 最悪の展開が脳裏を横切る。
 優しいお姉ちゃん。
 いつでも一緒だったお姉ちゃん。
「お姉ちゃん……」
 鼻の先が震える。今にも『わんわん』泣きたくなってくる。
 悲しい。とても悲しい。
「お姉ちゃん! どこ!? お願いです! もう、もう――独りにしないで下さい!」
 歩く。ただひたすら歩く。お姉ちゃんの姿を追い求めて。
 でも、突き当たった部屋の角で……わたしは見てしまった。
 そこにある、絶望を……。
「お、お姉ちゃん!」
 最初は時間がなかった。でも手で触れて、冷たくて、わたしは理解した。
 ――したくなかった。
 本当は理解なんて出来なかった。
 お姉ちゃんが死んだなんて信じたくなかった。
 だから……。
『永遠はあるよ……』
『ここにあるよ……』
 白いワンピースを着た女の子がわたしの目の前に現れた。
 でも、それはわたしの望んでいた言葉じゃない。
 女の子は、そっと微笑んでこう言った。
『友里、お姉ちゃんと一緒に行こうか?』
「うんっ!」
 それが永遠の始まり……。
0039名無しさんだよもんNGNG
コミケに落ちただよもん。
0040名無しさんだよもんNGNG
鬱だよもん。
0041名無しさんだよもんNGNG
初参加の夢は遠のいたもん。
0042名無しさんだよもんNGNG
長い夏になりそうだよもん。
0043名無しさんだよもんNGNG
つーか間違っただよもん。
0044名無しさんだよもんNGNG
×『友里、お姉ちゃんと一緒に行こうか?』
○『由依、お姉ちゃんと一緒に行こうか?』
0045名無しさんだよもんNGNG
さらに鬱だよもん。
0046名無しさんだよもんNGNG
それじゃあお約束通り逝ってくるだよもん。
0047名無しさんだよもんNGNG
その前にageとくもぅん。
0048名無しさんだよもんNGNG
死ね!
0049名無しさんだよもんNGNG
生きろ!
0050名無しさんだよもんNGNG
生きる阿呆に死ぬ阿呆
同じ阿呆なら生きなきゃ損々
0051名無しさんだよもんNGNG
生きるためにage
0052深山美雪@虚構という真実(1/9)NGNG
 想いは遠くにある。
 それを探し求めていたのは私だった。
 眠れる力。宿いし心。
『強くありなさい』
 まだその言葉の意味が分からない。
「由紀子さん……」
 高野の大僧正・小坂由起子は私のために死んでいったのだから、
 今の私がこんなのでは救われないだろう。
 だから、探していた。
 由紀子さんのために、由紀子さんが生きた証に、由紀子さんになら出来たこと。
 その想いは、やはり見つからない。
 でも、薄っすらとでも感じるためにここに降り立つ。
 命を懸けてでも……。
「こんにちは、邪術士・水瀬秋子さん」
 木に囲まれた森の中で邪術士は余裕を持って切り株に座っていた。
「あら、こんにちは。なにか御用ですか?」
 にっこりと笑う彼女と同じくらいの笑顔で私は言った。
「死んでくださらない?」
 しかし、彼女は顔色も変えないで、どうぞ、と返す。
「やれるものなら、ね」
 私は空に祈りを込めて呪印を切った。
0053深山雪見@虚構という真実(2/9)NGNG
「解呪・神<霊月>」
 術を発動すると私の身体が光に包まれる。
 それは聖なる月の光。
「大僧正にだけ伝わる高野の秘術ですね」
「ええ、開祖である水瀬秋子、あなたを倒す為だけに歴代の大僧正が編み出した技よ」
「そして、対翼人ように、でしたっけ?」
「……そうよ。翼人の力は強大で、かつ高野の後ろ盾にもなったけど、いつも恐れていた」
「それに、いつ復活するのか分からない私を倒す手段として」
「貴方の編み出した方術は数多でも、決定的なところでは、あなたには到底、敵わない……」
 私はひとつ小さく溜息を付いた。
「あなたがいなくなった高野は、簡単に翼人の手に渡ったわ。そしてくだらない妖弧との死闘」
「……妖弧との戦いは、あなたがたが望んだものではないと?」
「ふっ、最初は単なる奴らの娘のやりとりよ。そんなのがきっかけなんてお粗末過ぎるわ」
「母親になったことのない人の意見でしかないわよ、それって」
「でも、くだらないのよ」
 私は眼を閉じて言葉を区切った。
 そんなことのために千年の因縁が続いているのは馬鹿らしかった。
 由紀子さんと、みんなとの、高野での思い出は、そのためだけに滅んだのだから。
「……さすがに知りませんか……」
「……なんのこと?」
 聞き返したのはほとんど反射的なものだった。
 でも、なぜか心に引っ掛かる。
「いえ、考えもしないわけですね……」
「……なにがよ!?」
 とうとう私は怒鳴っていた。
 何に苛付いているというのだろう?
「……私に勝ったら教えますよ」
 その時の水瀬秋子は、普段からは想像出来ないくらい怒りの念を外に出していた。
0054名無しさんだよもんNGNG
ああ、間違って上げちゃったよ。
0055名無しさんだよもんNGNG
しばらく放置しときます。すみません。
0056深山雪見@虚構という真実(3/9)NGNG
「裂<新月>――乱!」
 いくつもの三日月の光刃が邪術士に襲い掛かる。
 しかし、奴を取り巻く光の幕に阻まれて刃は届かない。
「この程度ですか?」
「まさか――小手調べに過ぎないわ!」
「ふふっ、楽しみにしてますよ」
「光<満月>!」
 両手の平に大きな光の玉が生まれる。
「月の霊法ですか……蝕まれた力ですね」
 邪術士が何か言ってくるが、意に介する必要もない。
 私は力を放つため意識を集中させる。
 そのとき――
「霊術<反射鏡>」
 邪術士が初めて自らを防御する為に術を唱えた。
 大きな鏡が表れたかと思うと、私の光弾はその中に取り込まれてしまう。
 さながら、湖に石を放り投げたように、波紋だけを残して。
「くっ!」
 さすがに驚嘆は隠せなかったが、まだやれるはずだ。
「刃<三日月>」
 手に光で作られた剣が生まれる。
 斬りかかる。
「無駄ですよ……」
 邪術士は手も動かせないまま私の体を制して見せた。
 地面に倒れこんでしまう。
 ここまでなんだろうか?
 こんなにも力の差があったのだろうか?
「由紀子さんだったら……」
 もっと、どうにかなったのかもしれない。
 所詮、私は未熟者だったのか。
 やれる。まだ、やれる。私はこの程度ではないはずだった。
「……どうして、立ち上がろうとするのですか?」
 そうじゃないと、由紀子さんの……由紀子さんの想いはどうなるの?
 こんな私を救うために由紀子さんは死んでいったの?
「違う!」
 私はそれこそ鬼のような形相で最後の術に命を懸けた。
0057深山雪見@虚構という真実(4/9)NGNG
「解呪・滅<十六夜>」
 それは禁断の秘術だった。
 十六夜とは、十五夜を迎えた月が欠けていくだけの、ただ崩れていくだけの月の想い。
 全身の霊気を一点集中させて、暴走させる自己犠牲呪文にしか過ぎなかった。
「私の命をあなたに上げる……」
「…………」
 それでも邪術士は何も言わずに哀れんだ視線を私に送っていた。
「確かに、これでもあなたを倒せないかもしれない。でも、やってみる価値はあるのよ!」
「……本当に、そう思っているのですか?」
「あ、当たり前よ!」
「悲しい人ですね……私と同じように、そういう生き方しか出来ないなんて……」
「……え?」
 邪術士は首を振って、こう言ってきた。
「千年というのは長かった。この身体が朽ちるほどに」
「……何を言ってるの?」
「昔話ですよ。私には娘がいました……」
 いました、と邪術士は言った。
「どうして過去形なの? あなたの娘の名雪は……」
「そうね、私には名雪がいる。本当の名雪ではない名雪が……」
「――なっ!」
 嘘だと思えなかったのは、どうしてか今は分からなかった。
 ただ、彼女の言葉に私は聞き入っていた。
0058深山雪見@虚構という真実(5/9)NGNG
「千年前の私は単なるひとりの女だった。
 普通に生きて、それこそ、普通の生活をして、普通の結婚を夢見ていました」
「……どういうことなの? だって、あなたは……」
「もちろん普通の人間ですよ……。
 ただひとつ違っていたのは、娘の方なんですよ」
「名雪が、ってこと?」
 邪術士は何も言わずにただ微笑んでいた。
「かぐや姫の話って知ってます?」
「ええ、知ってるわ」
 誰でも知っているだろう昔話だった。
 竹やぶに光る竹があって、その中に美しい少女が眠っていた。
 そして成人すると、その美しさに都の貴族が集まり求婚したが、かぐや姫は月に帰らなければならない。
 ある満月の夜、迎えが来て、皆が見守る中、月へと帰っていった。
「……それが、どうしたっていうの?」
「私が十ニの頃です。それを見つけたのは……」
「え?」
 どうしてか話がよく見えなくて、そんな素っ頓狂な言葉を呟いていた。
 いや、もしかしたら、薄々とは分かっていたんだろう。
「あの子は幸せだったのでしょうか?」
「…………」
「……私なんかと暮らして幸せだったのでしょうか?」
「水瀬秋子……あなた……」
「私は類まれなる霊力がありました。でも、一生使う必要はないと思っていました」
 今、私が考えていることは、すべてを容易く否定してしまう。
 もう、これ以上は、思案していては駄目だった。
「しかし、私も母親でした。間違いなく母親だったんです。
 あの子の本当≠フ行き先を突き止めようと、高野に寺院を立てて修行に明け暮れました」
 誰かに似ていると思った。
 でも、誰に似ているのまでは思い出せなかった。
0059深山雪見@虚構という真実(6/9)NGNG
「……それも長くは続きませんでした。
 権力に溺れた人たちに私は大僧正の地位を追い立てられました。
 でも別に良かったんです。娘を探す為に欲しい術はすべて私のうちにありましたから。
 私を追い出す大義名分のため悪評を世に出されたとしても、構いもしませんでした」
「…………」
 もう私に言葉は挟めなかった。
 ただ訊くだけ。
「何年も、何十年も、彷徨い続けました。
 永遠の樹、そして仮初の永遠、記憶の欠片、そこにある月……」
 今もなお頭上にある。
「何かを掴み取る為に探していた。あの子ともう一度会う為に……。
 そして、千年目の冬でした……もう、本当は諦めていのかもしれません」
 邪術士は淡々と話し始めた。
 雪の街にたどり着いたときのことを……。
 寂しさと、あの子に対する思いから、戯れに雪でかたどった人形に命を吹き込んだらしい。
 己の魂と蒼い髪を織り込んで、そこに新しい命が生まれた。
「私はその子に、名前の『名』と、この街の象徴たるの『雪』を合わせて……。
 名雪、と名付けました……」
「それじゃあ、名雪って、そういうことなの……?」
 でも、彼女は笑うだけで何も答えない。いや、もしかしたら笑ってすらないのかもしれない。
 能面……。表情がない。
「もちろん命は長くなかったわ。だから、このジャムを食べさせるの」
 彼女が持っていたのは、オレンジ色の物体……。
「これの材料って何だと思います? 分かるでしょう?
 そうしないと……嫌でも食べさせないと、あの子の身体は保っていられないのよ」
 吐き気がのど元までくる。
 しかし、だからと言って彼女はまったくの……。
「これがすべてです。永遠を望むのは……私がそれを望むのは……」
 虚ろな瞳だった。
 そこにある千年の想いは、もしかしたら……。
0060深山雪見@虚構という真実(7/9)NGNG
「……ひとつ聞いていい?」
「なんでしょう?」
「どうして、そんなことを私に……聞かせたの?」
「結論から言うとね、私は娘に会えたのよ」
「…………?」
 私が疑問符を浮かべていると、彼女はおかしそうに笑った。
「この話を聞かせるのは、あなたで二人目だわ」
「……ひとり目は」
「あなたなら分かるでしょう?」
「そうか……効かないわけよね、月の霊法……」
 嘆息して、私は瞳を閉じる。
「どうします? それでも私と対峙しますか?」
「……止めとくわ」
「はい」
 私は今まで溜めていた力を収束させていく。
「この力は別のことに使うから」
 もう借りは返したと思っていたのに、まだ世話を焼かせるんだから。
 あの子は……。
 でもようやっと分かったような気がする。
『強くありなさい』
 由紀子さんの言葉を……。
「別に、あなたを許すつもりはないわよ」
「それはそうでしょう」
「ただ、私がその役になるのは、役者不足なだけよ。他の人に任せるわ」
 邪術士は何も言わないで、頷いていた。
「みさき、受け取ってくれる?」
 私の想いを……。
0061川名みさき@虚構という真実(8/9)NGNG
「うーん、痛いよー」
 私は倒れていた地面から起き上がっていた。
「あれれ?」
 目の前にある視界は以前のものだったから、素直に驚いてしまう。
 どうしてだろう、死んだと思ったのに……。
 わけが分からなかったけど、何故か哀し気持ちになった。
「雪ちゃん?」
 かすんだ声が風に流される。
 そこに……。
『やっと見つけたの』
 大切な友達の呼びかけがあった。
「あ、澪ちゃん」
 近づいてくる足音の方を振り向く。
 そこには澪ちゃんのほかにも女の子がいるみたいだ。
 羽の付いたリュックがパコパコ揺れている。
「あれは、誰だろう……?」
 寝起きのせいだろうか頭が働かない。
 零れる涙。
 理由すら分からない。
「何で泣いてるんだろうね、わたし……」
 呆然と呟く。でも、また笑えるようになるから。
 今は泣いていたいと思った。
0062水瀬名雪@虚構という真実(9/9)NGNG

 わたしは懸命に走っていた。
 あいつの言ったことを嘘だって言ってもらうために。
 心が臆病にならないように。
 でも、知った真実は、あまりにも重かった。
 挫けそうになるくらい。
 だから、改めて訊きたかった。
 高野の大僧正って人が光となって消えていったとき、わたしは訊ねる。
「お母さん、あれって本当のことなの?」
「名雪……訊いてたの?」
 暫くの沈黙。
 わたしにとっては永遠にも感じられた時間だった。
「あははっ……お母さんの困ってる顔って、始めて見たよ……」
 じゃあ、わたしって、何なの?
 ねえ、何なの?
 訊いてるの、お母さん?
 雪で作った、どうでもいい……。
「どうでもいい、いくらでも代わりがいる名雪っていう作りものなの!?」
 わたしは、駆け出していた。
 場所も、ここがどこすらも、分からないまま……。
 見えないまま……。
「祐一……」
 大切な人の名前すら冷たい風にさらされて……。
0063名無しさんだよもんNGNG
それでは回すだよもん。
0064名無しさんだよもんNGNG
まだ回すだよもん。
0065名無しさんだよもんNGNG
そろそろ高野の襲撃の話に付いて触れたいだよもん。
0066名無しさんだよもんNGNG
でも彩じゃないとすると誰だろうだよもん。
0067名無しさんだよもんNGNG
分かんないだよもん。
0068名無しさんだよもんNGNG
もしかしたら見当違いの話になるかもだよもん。
0069名無しさんだよもんNGNG
少し様子を見た方がいいかもだよもん。
0070名無しさんだよもんNGNG
失礼するだよもん。
0071名無しさんだよもんNGNG
いつの間にか再開してるので期待age
0072猪名川由宇@決戦(4)NGNG
 事態は最悪なものに変わっていた。
 せっかく聖ハンが逃がしてくれたと思ったのに回り込まれていたんや。
 幼いツインテール……塚本千紗に。
 あたしらが向かった先で、あいつらが待ち伏せしていた。
「にゃあ、お馬鹿さんですね〜。逃げ切れるなんて思ってたんですか?」
 微笑を浮かべる千紗。そこに幼さの影はなく。
「ダメです。死んでくださいね」
 千紗の後ろに控えていた白弧――推定1000――ほどに命令を下す。
「やっちゃってください!」
 疲弊しきったあたしたちでは敵う筈もなかった。
 皆が皆、散り散りになっていく。
 あたしはせめて佳乃ちゃんだけでも助けたかった。
 でも、もう駄目やろうな……。 
 見渡すと視界を埋め尽くす限りに白狐が居てた。
「ふん、好きにせい…………」
 あたしはその場に倒れ込んだ。
 白い雪が心地よかった。もうこれで終わる。
(詠美、すまんかったな)
 最後に浮かんできたのは親友の顔やった。
 馬鹿で、我侭で、どうしようもないほど自己中で、でも一番の……。
「なに考えとるんや、うちは……」
 視界が黒くなる。意識が保っていられない。
 例えば、そう……公園で撒いたパンの耳を啄ばむ鳩や烏のように、千切られていく肉片……。
 痛い、っていう感覚はなかった。ただ心配だっただけ。
「他の皆には生きてて欲しいな……」
 それだけを言って目を閉じる。気分はまあ悪くない。
「頼んだで……」
「……分かった。約束しよう」
 そう誰かがそう答えてくれたから安心やった。
(さようならや、みんな……。
 あいつ馬鹿やけど寂しがり屋やから、うちが一緒に付いててやらんとあかんねん)
 そして、次の世代に希望を託す……。
「行くわよ、蝉丸君。弔ってあげたいけど、今は、ね……」
「……分かっている。だが、少し時間をくれないか」
「ふう、頑固なのよね、あなたたちって。いいわ、高子も手伝ってあげなさい」
「はい、分かりましたわ」
 ほんのささやかで、大きな希望に……。
0073塚本千紗@決戦(5)NGNG
 千紗は血に塗れた戦場を悠然と歩いていました。
「にゃあ〜、千紗の妖弧軍は圧倒的ですね〜」
 どこからか爆発音。どこからか悲鳴。火の手もところどころで上がっています。
 辛気臭いですね、まったく。前線はこれだから嫌なんですよ。
 千紗はどちらかと言うと、王座に座って敵を待つ、とかいうシチュエーションの方が好きなんです。
 でもでも、仕方ないんですよ〜。
 この前、恥を欠かせてくれた長谷部彩とリアンがこの区域に居るって聞いたんです。
 絶対に仕返しはするんですよ(あの件で真琴に怒られちゃったんですから)。
「どこかな? どこかな?」
 それにしても意外に広い街ですね。
 探せるんでしょうか?
「……許さない」
 どこから声が聞こえてきました。
 誰なんでしょう? 忙しいんですけどね、千紗は……。
「貴女だけは絶対に許さないんだからっ!」
 服はボロボロ。痣がいたる所にあって怪我もしている。ドロンコですね。
 傷口に悪そうです。
 この小娘は確か……霧島佳乃、とか言いましたっけ?
「だったら、どうするんですか?」
 暇つぶしに遊んであげることにしましょう。
 それに、この子を餌に他の奴らをおびき出すのも楽しいでしょう、きっと。
0074霧島聖@決戦(6)NGNG
 実際のところ北川君は善戦していた。
 数百の妖弧を目の前にしても衰えを見せないで駆逐していた。
(強くなっている……だが、これは)
 妖弧の力。沢渡真琴と同質の気を放っていた。
 なつみ君の報告を思い出す。
『キタガワサンガカワスミサンヲコロシマシタ ナツミ』
 それを確信させるほど、今の北川君の表情は邪気で満ちていた。
 しかし、妖弧と戦いを演じているという事実はどうだ?
 ……不確定要素が多すぎる。
 信頼したいという想いと相反する心の警鐘がせめぎ合う。
(どっちにしろ、力尽きた私では傍観しかできんか)
 そう、苦笑する。
 彼の思惑がどうあれシンガリを務めた私の役割を担ってくれているのだ。
 それだけで十分だった。
(ふっ、いつからこんなにも薄情になったのだろうな、私は)
 指揮官として拘りすぎていたのかもしれない。
「任せるよ、北川君」
 私はそう微笑んだつもりだった。
「しかしな、私は加勢できないみたいだ……」
 それが悔しかった。
 閉じられていく視界の中で彼が笑ったような気がした。
 あの時と一寸も変わらない笑み。
 私は安心したのか、身体が求めるままに、眠り込んでしまった。
 また、戦う力を養うために……。
0075岩切花枝@決戦(7)NGNG
「光岡が死んだ……」
「ちっ、水瀬秋子って奴にかい?」
 私は頷く。しかし奴の叱責は同じ強化兵を失った悲しみでもあるまい。
 優秀な手ごまを失ったというところだろう。
 私も同意見だったが。それについて――まさか――論じることもなかった。
「奴に近づきさえすれば、生命樹が手に入るって言うのに」
「事を急ぐこともあるまい?」
 注意を促すことを忘れてはならない。奴もまた手ごまなのだから。
「ふん、言われなくても分かってるよ」
 どうだか、と思うが敢えて言葉には済まい。
 愛用の南部十二式を取り出して御堂は薄く笑った。
 もちろん見かけだけそうであって、銃自体にはあらゆる科学の粋を集めたカラクリがなされてある。
 それをしたのは、犬飼という男だった。
「完全体になるまでは、な」
「決まっている、今度は沢渡真琴って奴に話を持ちかける」
「……出来るのか?」
 純粋な疑問に御堂は鼻で笑っていた。
「ああ、今度は手土産を持っていくことにするからな」
「ふっ、なるほど」
「とりあえずは、あのいけ好かない蝉丸だ」
「そうか、付き合おう」
 微笑することは自重した。それくらいの忍耐はあった。
(奴とは違う……)
 でも、まずは――
「石原麗子も奴の側に居るぞ。それはどうする?」
「分かってねえーな、お前はよ」
 にやっと不可解な笑みを零して奴は言った。
「俺たちには、こいつらがいるじゃねーか」
 奴の後ろにある三百体もの機械仕掛けが動き出した。
 感情のない、狂気のままに……。
0076名無しさんだよもんNGNG
この辺で少し回しとくもん。
0077名無しさんだよもんNGNG
決戦は前スレよりの続きだよもん。
0078名無しさんだよもんNGNG
思うに残りの白狐は2800くらいだよもん。
0079長瀬祐介@決戦(8)NGNG
 銀狼は凄まじい速度で駆けていた。
 だが、逃がしはしない。
 仇だ。
 あいつが瑠璃子さんや月島さんを殺したんだ。
 許せない。
 瑠璃子さんはそれを望んでいないのかもしれない。
 でも、駄目なんだ。
 あいつを討たないと狂気が暴走しそうだった。
 早く! 早く!
 訴えかけてくるものがある。
 身を委ねたい。
 僕はあいつを狂い殺してやりたい。
 分かっている。
 ――分かってはいるんだ!
 でも、止まらない。
 駆け出していくのは足ではなくて狂気であったとしても。
 僕は走り続けていた。
0080緒方英二@決戦(9)NGNG
 俺は薄笑いをして見せた。
 逃げたと見せかけて本当は理奈のところに向かっていた。
 この広大な土地でも妹の歌は聞こえてくる。
「さあ、唄え――緒方理奈!」
 お前の歌声があの少年の意識を狂わせる。
 破滅の道に向かわせる。
「はーはっはっはっーーーっ!」
 狂気だろうか。この土地に含んだ瘴気はあまりに大きい。
 誰も彼もが狂ってる!
「ほう、理奈、戦っているのか?」
 遠くの気配が読み取れる。
「任せておけ! お前が歌うのを邪魔する奴はすべて消してやる!」
 どこまでも風は駆け抜ける。
「少年よ、来るがいい」
 嘲る。微笑。見下す。哀れみ。下位。人。人間――
「今、認めてやろう!」
 狂気なる電波使いよ――貴様こそ、我が敵に相応しいと。
0081藍原瑞穂@決戦(10)NGNG
 正面出口――
 そこが私と香奈子ちゃんの居るところだった。
 緒方姉妹が来たからと言って祐介さんが出て行ってから大分時間が経つ。
「大丈夫なのかな……」
 そう呟くには居られなかった。
 もちろん、こっちだって大変なんだろうけど、今はそう言った様子は見えない。
 どうやら聖さん達が頑張ってくれているみたいだ。
「でも、それだけ負担かけてるってこと、忘れないでね」
「あ、うん……」
 香奈子ちゃんが私の心を読み取ったのか言われてしまう。
 だけど、こう思っちゃ駄目かな?
 こうして香奈子ちゃんと居られる時間を大切にしていたい。
 本当は戦いなんて嫌いで仕方ない。
 怖くて仕方ない。
 でも、香奈子ちゃんと一緒だから……。
「私も頑張るよ」
「……そうね、そうだよ、きっと」
 香奈子ちゃんも笑ってくれた。
 しかし、現実は厳しくて、残酷だった。
「サラさん!」
 大きな声で香奈子ちゃんが叫んだ。その先に傷だらけの彼女がいた。
「参ったわね、このサラ様ともあろうものが」
「しっかりしてください!」
 そのまま彼女は香奈子ちゃんの胸の中に倒れて込んでしまった。
0082河島はるか@決戦(11)NGNG
 裏口――
 人の気配なんてどこにもなかった。
「あ、人じゃなくて妖弧だった」
 まあ、どちらでもいいや、と私は周囲を見渡した。
 ガレキと砂埃しか見えない。
 溜息をつきたくなる。
「なつみさんには、建物中に戻ってろ、言われたけど、どうしよっか……」
 緒方理奈の姿を見つけたと、なつみさんはどこかに行った。
 助けになりたかったけど、どう考えてみても足手まといだった。
「こんなものかな、やっぱり」
「まあ、そうか……そうかもな……」
 ふと声。いつの間にか隣に藤田さんが立っていた。
 プラス因子を持つ男の人。
「ああ、ダメなんだよ……そんなことじゃあ……」
 なにか言いたそうに私を見てくる。
「……やれることってなにかな、そっか、そうだよ……」
「やれること、ですか?」
「そんなもん……か、やっぱし……」
 そう言って浩之さんは私の手を握ってくる。
 なぜか温かい。
 体温というよりも、それは……。
「見つけたわよ、浩之」
 慌てて探していたのか志保さんが、でも冷静に、綾香さんを演じていた。
「ほら、外に出たら風邪引くわよ」
 そう促して、結界を張った建物に入っていった。
 今のはなんだったのだろうか。手に残った温かい感触……。
「後は任させた、そう言ったの?」
 でも、何も答えてくれない彼の後ろ姿だけを、私は見送っていた。
0083三井寺月代@決戦(12)NGNG
「治りそうか?」
「はい、これくらいならなんとかなりそうです」
「良かったわ」
「はは、高子さんほどじゃないですけどね」
「そんなことないよ、月代ちゃん」
 戦地からやや離れた場所であたしたちは歩を止めていた。
 蝉丸さん達だけ先に行っているのが、少し不満だったけど、彼女達を見捨てては置けない。
 傷ついている人を助けるために、あたし達はここに来たんだから。
「よーし、この調子で行こう!」
「おーう!」
 あたしの掛け声に夕ちゃんも応えてくれる。
 うー、嬉しいよ。
 いい友達を持ったよ、あたしは。
「ああ、そうそう、自己紹介がまだでしたね」
 そう言い出したのは、長い黒髪の綺麗なお姉さんだった。
 どうしてか、呆然としていたようだけど……まあ、気にしないでいこう。
「私は柏木千鶴。こちらは妹の梓です。それに――」
 楓ちゃんに、耕一さんか、なるほど……覚えておこう。
 二人とも安静に寝ててよね。
「あたしは、三井寺月代、それで――」
 さっと夕ちゃんの方に手を差し出す。
「あ、あの……砧夕霧です。よろしくお願いします」
 ぺこりとお辞儀する夕ちゃん。
 そして、あたし達は続けていった。
「軍部特殊部隊『誰彼』です!」
 千鶴さんと梓さんは口を揃えていった。
「なにそれ?」
 ……何だか『どうにでもなれ』って気分になった。
 うー、くやしいよ。
0084『HMX―14ミライ型』マルチ@決戦(13)NGNG
「あぅー、皆さんどこいったんですか?」
 付き添っていた二人から離れて私はひとりです。
 どうしたらいんでしょう?
 私が目覚めたのは暗い部屋の一室でした。
 詳しい事情はわからないんですけど、軍部の皆さんが起動してくれたみたいです。
 来栖川重工は軍にも太いパイプラインがあったみたいです。
 より強力になる為にここで改造手術されちゃいました。
 HMX―12の後継機であるHMX―14『ミライ』――私の妹の機体です。
 でもでも、特別機というか、ただの量産タイプではないみたいですね。
 ああ、だけど、セリオさんらしき影が見えたので、皆さんと離れたのが失敗でした。
「月代さーん! 夕霧さーん! どこですか!?」
 もう、やっぱり駄目なメイドロボットです、私は……。
 このまま出番なく終わってしまうのでしょうか?
 せっかく強くしてもらったのに……。
「残念です」
 私はこの街に着いてから丁度百回目の溜息をつきました。
 メモリーだけはパワーアップですね。
 ……さすがに笑えません。
0085名無しさんだよもんNGNG
さすがに今日はもう駄目だもん。
0086名無しさんだよもんNGNG
寝ることにするだよもん。
0087名無しさんだよもんNGNG
続いてる…(感動
dat逝きになったと諦めてたよ。

書き手さん頑張れ。
0088牧村南@天候不順(前編)(1/6)NGNG
『……当機は新東京国際空港到着の予定でしたが、天候の関係により、勝手ながらではあり
ますが、福岡空港に着陸いたします……』

 あまりにも唐突なアナウンスに乗客が怒り出すのは目に見えていました。
 現に女性の客室乗務員に掴みかかろうとする客もいました。
 何でも天候がかなり悪いのが原因のようです。
 プノンペンから香港を経由して日本に向かう飛行機での事です。

「福岡に着陸かいな。まったくたまらんわ……」
 隣に座っている晴子さんもいらだちを隠せず、座席の肘掛を人差し指で何回も叩いていま
した。その横では敬介さんが呆れた顔をしながら、ため息をついていました。
 そうなるのも無理はないのかもしれません。どうやら彼の地に今日中に到着つもりでした
が、それは絶望的になりました。
「しかし外はこんなに晴れとるのに天候不順なんて……今一つ納得でけへんわ」
「強い乱気流が日本上空で発生しているみたいだよ。ほら現に結構揺れていると思わない?」
 今までずっと雑誌を読みふけっていたなつきさんが顔を上げました。彼女の言うように、
確かにここ30分くらい揺れがひどくなってきていました。今は東シナ海上空のだと思います
が、本来ならジェット気流に乗って安定している筈です。
「確かにそうやな」
「でしょ? んで、感じない?」
「何をや……って、これ……?」
 急に晴子さんが口をつぐみました。強張ったままでじっと前の方を睨み付けています。
その横にいた観鈴ちゃんの表情もみるみるうちに険しくなっていきました。
「が、がお……」
 観鈴ちゃんの口からなにかを呻くような声が出てきました。
 彼女たちの感じているただならぬ気配……私もわずかながらですが感じました。

「瘴気ですか……」
 私の言葉になつきさんは、その通りですよ、と返してきました。
「恐らく彼の地から発せられている瘴気でしょう。日本上空で巻き起こっている乱気流も、
恐らくこいつの仕業かと思います。しかし、ジェット気流を逆行するほどですから……とん
でもなく強烈でしょうね。多分、国内線は大多数が欠航になっていると思います。もちろ
ん、千歳行きもでしょうね」
0089牧村南@天候不順(前編)(2/6)NGNG
 それから1時間ほどして空港につきましたが、なつきさんの言った通り、札幌や東京はもち
ろん大阪方面へ行く飛行機も、天候の関係でほとんどが運休しているといった状態でした。
 ただ、新幹線は動いているとの事で、他の客と同様私たちも博多駅に向かいました。
 長蛇の列が切符売り場の前にできていましたが、なんとか切符は取れたようです。

「……って、これグリーン車やん。えらい豪勢やねぇ」
「こんなときにこそこのテの席は威力を発揮するものなのね。まあ、東京まで結構時間がか
かるから今のうちに寝ていた方がいいと思うけど」
「せやね。そうしとくわ」
 なつきさんの勧めに晴子さんは素直に応じて、そのまま席にぐったりともたれかかって目
を閉じていました。さすがに座席も快適に造られているせいか、すぐに寝つけたようです。

 小倉駅を出発した頃には観鈴ちゃんも敬介さんもすっかり眠っていました。
 一方でなつきさんは数多くの書類をずっと読み漁っていました。思えば飛行機に乗ってか
らその状態でした。多分一睡もしていないはずです。

「ずっと寝ていないようですけど……お体の方は大丈夫ですか?」
「ご心配なく。最低でも1週間起きている自信はありますから。
 それよりも調べることはまだ山ほどありますので。彼の地の現況だけでも、まだ十分に掴
みきっていないのですから」
「どうも『誰彼』の面子も彼の地に派遣されたといいますし……」
「政府も何を考えているのやら。恐らく石原の口車に乗せられたといった所でしょう。
 しかし彼女も一体何を考えているのやら……。
これじゃあ、火に油を注ぐようなものですよ」
 なつきさんは一つため息を吐きながら、顔を上げて窓の外の景色を眺めようとしました
が、それをやめて再び膝の上に広げた資料に目を通し出しました。
 まあ、新関門トンネル通過中の列車から外の景色を見ろというなんて彼女でもやらないで
しょう。
0090牧村南@天候不順(前編)(3/6)NGNG
 その時、ふと気になることが有ったので私は彼女に訊くことにしました。
「そういえば、例の寺院から小さな石像を持ち出してきましたけど、これで本当にあの翼人
や妖狐や邪術師を封印できるのですか?」

「ああ、あれですか。
 それは封印というよりかは、あの例の巨大石像に対象を転送させるための装置ですよ」
「転送……といいますと?」
 視線を網棚の上に移すと、その先には、アンコールワット付近からなつきさんが持ち出し
たという小さなさ石像が一体、丁寧に布で梱包されて棚の上にのっかかっていました。
 そう、例の巨大石像の脇に並んでいた小さな石像の内の一つです。大きな石像と同様に、
顔の輪郭はあれど顔の各パーツは彫られていません。
「読んで字の如くです。
 もともと、あの巨大石像はアジアの全域に散在していた魔物や物の怪、さらには荒れた土
着の神が鎮まるように作ったといわれています。ただ、あれにも欠点はあるようです」
「欠点といいますと、あの石像の力が広範囲に及ばないということですか?」
「そんなところです。古代の文献や伝承から判断して算出した結果、範囲はせいぜい半径
2kmぐらいだということです。だが、対象はそれこそ広範囲に散らばっていました。
だから、例の石像に対象を転送させる必要があったわけです」
「それで、遠隔地にも持ち運べるように、転送装置としてこの小さい石像を大量に作ったの
ですか。まるで、コードレス電話みたいですね」
「そんな感じですね。まあ、この小さい石像の効果ですが、唐の時代に現在でいう崑崙山脈
付近で、あるものを転送したという記録が残っています。まあ、それに関してはなかなか興
味深いものがあるんですよ」
「興味深いといいますと……その転送した『あるもの』の事ですか?」
「ええ。その事です。
 かつて例の寺院の僧侶が記したという日記があるのですが、そいつの記述にそれに関する
ことが記されていました。そこに、件の書物が置いてますのでまずは一度、目を通してみて
下さい。ちょっと、本自体が痛んでいる上に、古代の文字で記されているので、内容を把握
するのに多少苦労するかとは思いますけど」
0091牧村南@天候不順(前編)(4/6)NGNG
 なつきさんは、私の足元においてあった鞄を指差しました。その中には様々な書類やフロ
ッピーなんかが入っていましたが、唯一、古ぼけた書物が一つ入っていました。私は迷わず
それを取り出して、その書物の表紙を慎重にめくってみました。
 書かれている文字はかすれている上に、破損している所もありましたが、内容はだいたい
分かりました。
 例の石像は9世紀頃に作られたこと(ちなみに石像を収めている寺院は12世紀のアンコー
ル朝の全盛期の頃に作られた事が、別の歴史書に記されていた)やその石像で様々な物の怪
を静めさせるために封印した記録が長々と記されていました。
 そして件の箇所の記述は以下の通りでした。

『山に入ってから10日目の事。
 我の目の前に苦しむ者あり。その者、見ると人ではない。
 一見すると人だが、背中は鳥になっている。白い羽をひろげている。
 その者、邪念に侵され、近づく生ける者を殺していた。近隣の村の住人がそれを恐れている。
 その者、我にも襲い掛かってきたが、一寸の真の心あって、我に殺すように懇願している。
 だが、その者は噂に聞く…………である。我の力では到底殺めることなぞできない。
 それに、我はそれには忍びなく、持っていた石像でその者を鎮めさせる然るべき地へ運ぶ
ことにする。その者の真の心もそれに同意したので、我はすぐにその石像を地面に置き、文
言を唱え、その像の力を発動させた。
 すると、見る見るうちにその者は像に引き寄せられ、像の口に吸い込まれて姿を消した。
 途端に南の空が一瞬、黄色く光った。
 どうやら無事、あの者はこの石像が転送した先の入口より、然るべき安住の地へ運ばれた
ものと思われる。どれくらいの年月がかかるか分からないが、安らぎを取り戻し、いつかこ
の地に戻るようになれることを願ってやまない。
 彼の民は、遥か太古よりさまざまな災厄に苦しめられてきたという。
 それを思うと、そんな感が一層強い』

 これって……まさか……?
0092牧村南@天候不順(前編)(5/6)NGNG
「翼人を……封じたというのですか……?」
 私は文面を見て、すぐに思い浮かんだ"その者"の正体を口にすると、なつきさんは
「その通りですよ」と答えを返してきました。
「ただ、封じたという言い方はちょっと違うかもしれません。
 厳密に言うなら隔離場所……といっていいのでしょうか、とにかく気が荒くなって自分
を見失ってしまった者を転送させて、落ち着かせるための場所へ送ったってところでしょうか。
 そして、封じた神や物の怪を冷静にさせたあとで、彼ら自身にじっくり考えさせた上で、
場合によっては現世に戻したりもしていたそうです。ただ……」
「ただ? 何でしょう?」

「今ひとつ――使おうという気になれないのです」
 なつきさんの口から出た言葉は、私が思っていたものとはあまりにも違ったもの――
いうなれば正反対といってもおかしくありません。
 翼人を収めるものを2年もの間に探して、ようやく発見することができたのにです。
 何かしら理由でもあるのでしょうか、と私は尋ねてみました。
「なんといいますか……いきなりこれに神奈を押し込めるのはあまりに早計すぎるか
なと思えてきたのです。ついでいうなら、九尾に関しても同様です。
 って、なんか理由になっていないようですね」
「いいえ。私はあまりそうだとは感じていませんけど……。
 でもなんでそんな気になってきたのですか? 何か他の手段でもあるからですか?」
「そういうわけではないんです。他にはこれといって方法は思いつきません。
 でも、現地からの話を聞いているうちになんとなくですが、思えてきたのです」
 そしてなつきさんは一呼吸置き……そして言いました。

「ひょっとしたら……翼人と妖狐は和解できるかもしれないかと……」
0093牧村南@天候不順(前編)(6/6)NGNG
 それはあまりにも荒唐無稽すぎるといってもおかしくない話でした。そんな話がなつきさ
んの口からでるなんて思いもよらなく、唖然としてしまったのが正直な感想です。
 過去の歴史を紐解いてみても、そんな歩み寄りを見せるどころか、むしろますます両者の
溝が深くなっているのが実状だといいますのに……。
 実現する可能性が皆無な上に、実行するにもとんでもない労力を必要として、それこそな
つきさんが嫌う割の悪い行為かと思いますが。
「といって、これが実現する確率はロトくじがあたるより遥かに低いと思いますけど」
 清水さんもその事は承知していたようで、苦笑いをしながら話していました。
「和解するのならそれに越したことはないかもしれませんね。人にしても物の怪にしても
……争いで血や涙を流されるのを目にするのは嫌ですから。
 でも、何でそんなことを思うようになったのでしょうか?」
「最近の九尾の様子を耳にしてからこんな事を思うようになったのだと思います。
 九尾はだんだん力をつけてきていますが、それと同時にどうもある幼い妖狐の人格が顔を
表しているようなんです。考えてみれば、現在、九尾も神奈も……ついでいうなら、神奈の
母の八百比久尼も、九尾の娘の裏葉もすべて他人に憑依している形になっています。
 ただ、いずれも憑依している宿主の精神の影響を多少なりとも受けているようです」
 清水さんは一旦ここで言葉を切って、一呼吸置いてから話し出しました。

「まあ過去の因縁から彼女ら、特に九尾を和解に同意させるのは極めて難しいと思います。
 だからこそ……賭けてみたいんです……沢渡真琴さんの心に……」

 なつきさんが再び窓の外に視線を移したその時、列車は丁度、新岩国駅を通過している所でした。
0094名無しさんだよもんNGNG
さて、一旦ここまでにしときます。
0095名無しさんだよもんNGNG
しかし相変わらずクソ長いよぉ〜。
0096名無しさんだよもんNGNG
後編は、後日書き込むよぉ〜。
0097名無しさんだよもんNGNG
よくみたら、6つめの下から4行目にミス発見だよぉ〜。
0098名無しさんだよもんNGNG
誤:清水さん 正:なつきさん
どーでもいいけど、なんか鬱だよぉ〜。
0099名無しさんだよもんNGNG
もう、眠いからねるよぉ〜。
0100名無しさんだよもんNGNG
100レス目でおやすみなさいだよぉ〜。
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