「は?」
「浩平、どういう…こと…?」
 唐突に響いた超先生とやらの声。
 その後走りだしたジープは、大木にぶつかり停止した。
 ジープに乗っていたのは、浩平・長森・スフィー・リアンの…はず。
「スフィーさん、リアンちゃん、今のなんだと…」
 そこで言葉を失った。
 振りかえった先に見えたのは、緑色の液体に包まれた何かと、声を発することすらできずにそれを見つめている少女。

パァン!パァン!!パァン!

 衝撃波でもぶつかったかのように、緑色の塊のあちこちが爆ぜる。
 だが悶え苦しむかのようにのたうつ塊に、たいした変化は訪れない。
「ね……ね…ぇ…さ…ねえ…さ…」
 凝視する少女が発した言葉。
 浩平と長森にもわかった。
 その塊こそ何か…いや、おそらくゲームによく登場するスライムに取りこまれたスフィーなのだと。
 リアンは知っていた。
 衝撃波を起こしているのはスフィーの魔法なのだと。
 だが、呪文すら唱えられない状況で使える魔法は限られている。あれでは助からない。
 リアンの口は恐怖で動かなかった。
 塊が…。
 のたうつのをやめるその瞬間まで。

【スフィー 死亡】