「音を素材として、時間軸に沿って人為的に構成したもの。」

リズム・メロディー・ハーモニーが音楽の三要素というのは、どんなに長く見ても7〜8世紀以降、違和感なく受け入れられるのは
16世紀以降の西洋音楽とその影響下にある音楽にしか該当しません。

ハーモニーは基本的に西洋音楽とその影響を受けた音楽にしかありません。
リズムを「音の長短」くらいに考えるなら太古の昔からありますが、拍節構造や拍子と言うことなら、グレゴリオ聖歌にはありません。
メロディーは、さすがにこれは大概の地域の音楽にありますが、ルネサンス期の教会音楽など、何がどうメロディーなのか、小一時間
問い詰めたいようなタラタラした絡み合いを聴かせる曲が普通にあります。

ヒップホップやハードコアテクノの新しさを否定するものではありませんが、単純にメロディーやリズムやハーモニーを無視する音楽
なら、何百年も前に普通に存在していました。いわゆる「クラシック」が成立する前の話です。

これらは音楽ではない…わけはなく、音楽です。つまり、リズム・メロディー・ハーモニーはいずれも音楽に絶対に必要な要素では
ありません。だいたい、打楽器アンサンブルにはメロディーもハーモニーもありませんが、あれを音楽ではないとはだれも言いません。

拍子木で徐々に速く打ち、最後に「タタン」と言って終わったとしましょう。拍子や拍節構造と言う意味でのリズムはありませんが、
あれはそれでも音楽と言えてしまいます。ここにあるのは、音と人為性です。ケージの4分33秒も、無音と言いつつ会場の雑音を
前提としており、4分33秒という枠で切っていますので人為性があり、本当に最低限の音楽の条件を満たしているようないないような
スレスレのところを突いています。

ただ、私はこの見解に満足しているわけではないので、もっと面白い定義があればぜひどなたかよろしくお願いいたします。