現在、クラシックの演奏会レパートリーとしてすっかり
定着した感のあるピアソラですが、あえて風潮に逆らって
問題提起してみます。

ピアソラをクラシックの音楽家として認めてよいのかどうかです。
あるいは認めざるを得ないとしてもどのレベルで受け入れれば良いのか?

個人的な思いとしては、ピアソラの一器楽奏者としての実力はけちのつけよう
がないでしょう。しかし、その音楽はいささかワンパターンに過ぎる
嫌いがあると思います。その音楽の幅は、同じ南米の音楽家ヴィラ・ロボスなどに
比すべくもない。常に感傷的なイメージを喚起するタンゴメロディーに
寄りかかり過ぎている弱点があります。クラシックのフォーマットに
則って何曲か規模の大きい作品も書いていますが、残された作品の多くは
小品で、その構成もあまり手が込んでいず単純なものが多いです。
実は深刻な身振りをしただけのサロン音楽ではないか。
好意的に見ても20世紀のJ・シュトラウス程度ではないのか?というのが私の個人的な感想です。