音楽を聴く楽しみは、かつては官能的な快楽だったんだろうけど、
レコードが出来、CDができて、いつでもどこでも楽しめる、安物の嗜好品になった
今では音楽は、映像文化と融合して、切り離せない

モーツァルトの音楽は、そういう概念と隔絶したところにあると思う
1音1音、1小節1小節、1フレーズ1フレーズに、耳を傾けることが楽しい…
その音楽は、こちらの感情を一切規定しないし、何の言葉も主張しない…

より原初的という意味ではバッハなのかも知れないが、ロマンに欠ける
といって、ベートーヴェンではセンチメンタルすぎるし…

モーツァルトの音楽が特別なのは、彼が特別の作曲家だったからだ
その音楽は、感傷や風景や思想とは別の場所からやって来るんだろう
その場所はどこなのか?
…という神秘性が、モーツァルトの音楽に、不動の地位を与えている