スクリャービンは、世紀末から今世紀初頭にかけて、ひどく有名だったが、
第1次大戦後、ほとんど姿を消してしまったというってもよいような音楽家である。
《中略》
私は、正直なところ、スクリャービンの再評価ということを世に提唱するほど、よく研究したわけではない。
しかし、今ふりかえってみて、この晩年の彼のソナタは、いつかは、もう一度、
日の目をみるべきではなかろうかと思いはじめてきているのだ。
とにかく、私は、スクリャービンのピアノ・ソナタのために、ここに一つ席を設けておく。これは、私の賭けである。(「LP300選」)