思い当たることがあり、ショルティ90年の来日公演のLDを取り出してみた。
最初のエグモント序曲の冒頭、ショルティは「ワンッ!ツーッ!」と鋭く
予備拍を振っているではないか。他の指揮者はまずやらないことだ。
高校生のオケではない。サントリーホールのステージに並ぶのはCSOの猛者たち
である。次の「運命」はやはりアタマ4つ振ってからダダダダーン!
ここでショルティの方針は明らかになる。
演奏は一音も弛緩せず、金管楽器のアタックは輝き、プルトの多い弦楽器は最後列
まで室内楽の精度で弾きまくる。壮観の一言だ。