ラトル聴いたが、たしかに第一楽章はちょっといただけない。本来有機的なこの楽章が、
まるでバラバラ、やる気の感じられない覇気のない演奏に堕してしまっているかのようだ。
テンポは遅めだが内面の充実が感じられず何か停滞している感じ。一体どうしたのだろう。
スル・ポンティチェロのところも流してしまっているし、この調子で最後まで行かれたら困るな、と思っていたが第2楽章から持ち直した。
とくにすばらしいのは第3楽章で、次々と現れるフレーズを丁寧に意味深く彫り下げ、まさに人生の苦みをたたえた
神演奏といえよう。第4楽章は決して感傷に溺れることなく、それでいて意志のみなぎる静謐とでも言おうか。
そして彼岸へと旅立つコーダ。この楽章もまた素晴らしい。
ラトルは何回も演奏会にかけて熟成させていくタイプなので、
CDになっているのはこれよりあと、10月の演奏だろうから多少は期待していいのだろうか。