ワタシ、ジャズが出来るために自滅した哀れな音大生知ってるよ。
その人はピアノ科で、ショパンのエチュードを軽々弾いてしまう位の
テクニックを持ってた。
でも、なぜだか分かんないけど、どうしても譜面通りに弾くことが出来ず、
アナリーゼも出来ず、勝手な音を加えたり、解釈をしたりして、結局、
卒業はしたが、まともな成績を貰えず終いだった。
 
クラでの演奏行為の基本は「再現」。作曲家や作品の時代様式、個人様式、
文化的・精神的背景、風土的特色・・・などを、全く無視した再現はあり得ない。
だけど、ジャズ・プレイヤーの基本は「自己表現」。
常に視点や意識や感覚は自己の内側に向かっている。
また、そうした教育しか受けてない。クラも専門的に学んだ人は別にして。
たとえて言えば、ジャズの人は「役者」になれない「役者」。
つまり、自で演じられる役柄しかこなせないのよ。