>五味という小説家は、29番の第3楽章、30番と32番の各終楽章があれば、ほかにピアノ曲は要らん
>同じベートーヴェンでも、5つのピアノ協奏曲は詰まらない
>ピアノ協奏曲というジャンルが そもそもあまり好きでなく、バッハとモーツァルトの数曲以外は才能の無駄遣い

私も昔(20歳くらいの頃)、まったく同じことを考えていました。
ピアノを使った精神の冒険で、人類の歴史上一番遠くまでいった人であり音楽であると・・・
毎日毎日、合計すると何千回も聴いたと思います。
今でもその考えを変えるつもりはありませんが、ベートーヴェンのソナタを聴く頻度はすっかり減り、
もっぱら他の音楽家の作品を楽しんでいます。シューベルトやブラームスやフォーレや一部の
ジャズから深いものを感じ、他にもラヴェルやドビュッシーやバルトーク、ヤナーチェクやモンポウと
好きなものを挙げればキリがありません。
しかし、あの頃のように一音一音に心を震わせ、音をイメージや言葉に変換しながら聴いて
いるかといえば、違いますね・・・。

引用された五味さんの文章はどうしても大人げない印象を与えてしまいますが、素直な感受性を
持った人なのかなとも思えます。それにインターネッツなどない時代の、限られた読者だけを相手に
する物書きの語り口(考え方)であった、という見方も念頭に置いた方がいいでしょう。
単なるオトキチは、ふつう29番の第3楽章など好まないと思いますよ。