シュナーベルのベートーベンシリーズが発売された当時のことを想像すると
なんか熱いものがある。
それまでは、実際に演奏する人ですら、ベートーベンのソナタ全曲を一生のうちに
耳にすることができるかどうか、といったところだっただろうと思う。
日本での発売当初、その値段がいかほどだったか、どんな気持ちで、その重たい
“アルバム”を抱えて家に向かったか、おそらく我々がCD屋で、あまたある
定価や安売りの全集の中から、何か選んで買ってくるというものとは、比較
にならないほどの感慨があったに違いない。
そのあたりの事を体験した方がいたら、ぜひ昔話を聞いてみたいものである。