フジコよりも、もっと高齢まで現役であったR、ゼルキンは、
とても打鍵が強いピアニストでした。
ですが、柔らかい音色も出すこともできました。
プロの演奏家であるならば、それだけの音色の使い分けができる必要があります。
一般にメローと言われていたケンプでも、くっきりとした打鍵はありました。
つまり、ソフトから硬質音までの使い分けがその場その場で必要となってきますので、
当然、指や手首に無駄な力が入っていたら、その技術を駆使することはできなくなります。
それは、加齢からくるものではなく、日々の基礎的な技術の維持のための練習を怠ることからくるものです。
柔らかい音色「も」だせると言えなければいけないのです。
指の腹で弾くと、音像が大きくなりますが、トリルなどには、向かないです。
早く指が動かないからではなく、音像がぼやけるからです。
ですが、リスト弾きの人は打鍵力を補うために、
指の腹で必要なパッセージが弾けるというテクニックも必要になります。
フジコはリスト弾きと宣伝をされていますが、とてもじゃないけど、
そこまでの基礎的な技術は持ち合わせてはいないように思います。
日々それを維持する練習もおこなえているようには、
好きに編集が可能なCDにおいてさえ、うかがうことはできません。
フジコには、繊細なモーツアルトやシューベルトは向いていないと思います。