「トゥーランドット」の後半の物足りなさは、
謎々ごっこの意味のなさや音楽の問題よりも、
主役2人の心情表現の絶望的な単調さのせいなんだよ。
男の脇目も振らぬがぶり寄りに負けて女がついによろめく。
これが二人の心理のすべてだもの。
機微もへったくれも、寓話もクソもないじゃないか。

観客が共感しうる唯一の登場人物であるリューが去った後は、
もはやひたすら音楽に没入する以外には楽しみようがない。