1975年5/27付けの朝日新聞朝刊に以下のような記事が掲載されています。

「良心的なマーラーをおきかせするには、日比谷公会堂はふさわしくありませ
ん。どうか私の立場を正しく理解してほしい」。バイエルン放送交響楽団の指
揮者、ラファエル・クーベリック氏が、二十六日午後、東京・帝国ホテルで記
者会見し、異例ともいえる曲目変更の説明をした。
 はじめの予定では、二十七日の初日はマーラーの「交響曲第九番」を演奏す
ることになっていたが、二十六日午前中、氏が練習に同会場を訪ねたところ、
この作品を満足な形で演奏することがほとんど不可能とわかったという。百十
四人という楽団をのせるには舞台が狭い。音の反響も思わしくない。それに大
規模な曲の内容に、なんとしてもホールが似つかわしくないという。
 クーベリック氏は「日本は音楽に理解の深い国だけに、私としては最高のも
のをきかせなくては、と思う」と話していた。