ミュンヘンでヨッフム指揮のMPOを聴いた。
ブラームスのVn協奏曲とシューベルトのグレート。

何の変哲もない、穏やかな、柔らかい光があたりを包むような演奏。

ヨッフム爺さんは指をなめなめ、スコアをめくる。

でも、神様が降りてきた。
演奏が終わったら、泣いている自分に気づいた。
隣のドイツ人のお母さんも小さな息子を抱きしめて泣いていた。

団員は隣の団員と握手をかわし、微笑みながら帰っていった。

ヨッフムはそのあと、亡くなってしまった。
ファンではない。でも生涯最高の演奏会だった。