スレの流れとはやや方向が違うが、ベームファンの一人として一応は次のことはカキコして
おかねば、と思う。以下、あくまでも指揮の面のことだけ。

ベームが指揮して結果がすばらしくなるオペラと、そうはならないオペラとを比較すると
どういうことが言えるか? 個人的意見だが、ベームの指揮ですばらしくなる作品とは
筋の進行が比較的早く(あるいは小さな出来事が連続する)、音楽がそれに付随していく
場合だと思う。 反対に、比較的つまらないのは、筋の進行が遅く音楽もそれに並行的に
ゆったりとしている場合。

前者の典型はモーツァルトではフィガロ、コシ、ワーグナーではマイスタージンガー、
ラインの黄金、シュトラウスではアリアドネ。その他ではヴォツェックなど。
後者の典型(あるいはその要素が大きいもの)は、モーツァルトでは魔笛、ワーグナー
ではトリスタン、ジークフリート、パルジファル、シュトラウスではとりたててない。

後者の場合、音楽の「行間」にある種の雰囲気とか、思想とか、または場合によっては
音の背後世界の存在がある場合は、ベームの指揮では物足りない。特にパルジファル
のような作品は、仮に彼が指揮してもスコアの音以上ものは出せないだろう。
トリスタンのフルトヴェングラー、パルジファルのクナ、などの指揮と比較すれば
明らかだ。

そういうことで、モーツァルト(主作品)だけで言えば、素晴らしい順番では、
コシ、フィガロ、後宮、イドメネオ、ドン・ジョヴァン二、魔笛、となると感じている。