ここまでで何人もの方が「基準」としてのベームの演奏ということ
を書かれてきた。これには2つの要因があるのではないか。まず1つは
新古典主義(新即物主義)的演奏スタイルの権化としてのベーム。
もう1つはヨーロッパからややタイムラグのあった日本の特殊事情。
おそらくベームのスタイルは70年代ヨーロッパではすでに時代遅れ
のものになりつつあったが,日本では依然影響力の大きかった
新古典主義の集大成として大歓迎されたということ。このへんの事情
を憶えているのはもはや40歳代以上だと思うが・・・
しかしベームはこうしたかたちで顕揚してもらっているだけまだ幸福
だと思う。ケンプやフルニエ(共通したスタイルを持っている)などは
もう話題にもされないか否定的にしか語られない。いまはもう少し
デフォルメしたり遊んだりする面白いスタイルが全盛だからね・・・