★ 安倍首相の靖国参拝は間違い

 中国の台頭に伴いアジア地域では不安定、不確実性が高まりつつある。
そうした中、日本は安倍政権の下、集団的自衛権の行使を目指し憲法改正をも視野に入れる。
「普通の国」を目指すことは必要かもしれないが、靖国参拝などはその実現をむしろ難しくする。
 領有権を巡って日中で争点となっている尖閣諸島(中国名:釣魚島)に、
中国が兵隊を上陸させると決断したらどうなるか想像してみてほしい。

■中国が不確実性を読み違える危険

 日本は岩礁ばかりで無人の島々を管轄下に置いてきたが、中国による侵攻を受けたとしても
憲法による制約から武力で対抗することはできないかもしれない。
 海上保安庁の巡視船は、民間の船舶なら追い払うことができるかもしれないが、
航空機や潜水艦を使って上陸する部隊を追い返すことはできないだろう。
 日本の平和憲法は、自国民が負傷する前に自衛隊が反撃することを禁じているのかどうか明白ではない。
また、尖閣諸島を中国の軍隊から奪還するために、日本の最大の同盟国である米国が戦争をも辞さないかどうかも定かではない。
 このような不確実性は極めて危険だ。というのも、中国がこうした状況から事態を読み間違えて何らかの行動に出る危険があるからだ。
 もし日本が完全な同盟国として国防の負担を分かち合い、同盟国を守るためにより積極的な行動が取れるようになれば、
日本と同盟国の関係は一段と強化され、互いの信頼関係は深まることになるだろう。
 このように仮に日本が普通の国になれば、アジアの安定は増すだろう。
だが、その一方で、第2次大戦の影を引きずるアジアの近隣諸国は、
かつて敵だった日本が平和主義の方針を捨て去ろうとしているのではないかと懸念している。
 安倍晋三首相が取り組むべきは、こうしたアジア諸国の不安を鎮めることだが、
A級戦犯を合祀(ごうし)した靖国神社を参拝することを選んだ。

■安全保障体制の見直しを急ぐ安倍氏

 日本を20年に及ぶ低迷から救い出すことを安倍首相は目指している。
デフレからの脱却と、景気刺激策及び構造改革の実行を柱とする「アベノミクス」を推進し、日本経済の活力を取り戻すことが狙いだ。
 同様に安倍首相が重要な政策と見ているのが、日本の安全保障の青写真を描くことだ。
背景には、中国の台頭が脅威になりかねないという不安がある。(続く)

日経新聞 http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK30007_Q4A130C1000000/?n_cid=DSTPCS013

続きは>>2-4