少女が見た流星は幸運の星か、彼女にとっての死神か。
天使の如き白き翼。はらりはらりと舞い落ちる羽。
ひと羽ばたきごとに、幻想的な光景を生み出しながら、天空より真一文字に『それ』は迫る。
飛来する無数の手槍を、大気の流れを操り、軌道をそらす事で躱す。
突如、正面の『それ』が斜めへと跳ぶ。常識では考えられない急激な機動。
落雷の如き槍の穂先。詠唱は…間に合わない。・・・ロイ!!

交錯。槍が止まる。信じられぬものを見たというような、青い瞳。

自分は目の前の少女を見なかった。そこに別の『誰か』を見てしまった。
――その胸を、もし自分の槍が貫いてしまったら…あの人は。
反射的にかぶりを振る。…考えてはならない事だ。
――手に入らないのなら、いっそ。
声が、聞こえる。これは自分の声か。背筋を駆け上がる悪寒。噴き出す、いやな汗。
あらん限りの声を振り絞り叫ぶ。邪念を打ち払うように。自らに言い聞かせるように。
「わたしは… 私は、戦う! 私を必要としてくれる人がいる限り!」

選ばれるのは、いつだって一人。選ぶのは、一人一人。その選択を、今は信じて。