>拝啓。
君は元気ですか?初めて手紙なんか書きます。
僕はなんとなく元気です。
⇒まず、主人公は手紙など書いていないだろう。
連絡をとる勇気がないから、胸の内で想いを手紙と化している。

>独りにも少し慣れました。
帰り道、夜の公園が満開の櫻だったんで、
君の事を想ったりしてます。
⇒一年前の春、櫻の咲く頃に別れた恋人が今も忘れられず、想い続けている。
思い出は事あるごとに蘇り、そんな僕に、周りの人間は段々遠ざかっていった。(自閉したから)
そして今、少し余裕が出来、周りが見えるようになると、もう誰もいない。
好きでいる君も、側にはいない。そんな独りきりの日々が続くと、孤独も苦ではなくなってきた。

>まっ黒い空にうかんで櫻はあえいでいるようです。
世界の微熱があがるから景色が歪んで見えてきます。
それが恋のせいなら、きっと、いつか僕らは虫の息。
最期の蕾がひらいていきます。
⇒夜桜。暗い景色にうかんで見える櫻。とても綺麗である。
風が吹き、揺れ落ちる其れは、まるで己を見ているかのようで。
世界の微熱というのは僕の体温。景色が歪んで見えるのは零れ落ちる僕の涙。