>234 ムック/雨のオーケストラ

真白なノート ペンを走らせ君との思い出を書き始める
窓の外はあの日のように昨日から降り止まない雨
いつまでも繰り返し窓を叩く

ポツリ ポツリ ひとつ ふたつ
静かに降り出した窓の外
天気予報どおりの雨 君は傘を持って出掛けたかな?

「さよなら今日の日」を幾度も重ねる
空を見上げれば光の粒
ありふれた日常 残響のオーケストラ 雨が奏でた

罪人の行き交う街の中で迷わず君を見つけられる
葉桜を濡らす初夏の雨、君が来るのを待ってる僕
濡れてしぼんだネコ 君に重ねて

紫陽花みたいだね
鮮やかに咲く街並の傘
真赤なビニール傘 君の横顔赤く染めた