流鬼へ

やぁ、父さんだぞ。
何故手紙を書いたかと言うとだな、母さんが寝込んでしまったんだ。

初めに言っとくが父さんはお前を攻める訳じゃない。全ては親である父さんの仕付が行き届いてなかったのが悪いんだ。

さて本題に入るか。
小さい頃に人の物を取っては行けませんと教えられたろ?
お前はその事を親元で育つ十数年間守り続けたな…偉い。
だが父さんはもう一つお前に言っとくべき重大な言葉を忘れてた…

人 の 物 を 真 似 し て は な ら な い

お前が日を追うにつれてメディアに取り上げられ父さんも母さんも嬉しくて雑誌もシーデェーもデェーブイデェーも買ったぞ。
が、誰かに似てるんだ…スタイル、歌、発言全てが…何処かで見たことある人に…それが誰かとは敢えて言わない。
父さんも母さんも最初は偶然だと思ったさ、思いたかった…しかし偶然が止まることなく続くと不信感と言うものが湧いてくる。

母さんは確信を得る為に恐怖心を押し殺し覚えたてのパソコンで大型掲示板2チャンネルを観た…キーボードを打つ手が震えてたのを今でも鮮明に覚えてる。
そして2時間後、母さんは窶れた姿で床につき、翌日から寝たきりだ。

手紙で云うより実際に会って話したいから一度実家に帰ってきてくれ。家族会議を開こうではないか。

父より