神様を信じた少年が昨日の朝、空を飛びました。
少年はパンを買うため僅かな紙幣と引き換えに沢山のものを飲み込んできました

「笑ってさえいれば」
 と少年は言います。

彼は無垢でただ純粋でした。
人々は少年を汚らわしいごみでも見るような眼で通り過ぎていき
溜まったものを吐き出していくだけでした。
僅かな紙幣とともに。

少年は昨日の朝、空を飛びました。
高いビルのうえ、柵を乗り越えたとき彼には何が見えていたのでしょうか。

「笑ってさえいればシアワセになれるよ」
少年は笑います。

「神様を信じたら空を飛べるんだ」

とてもよく晴れた朝でした。
少年の両目から垂れたあついものは
つめたくなってゆく赤い血で誰にも見えませんでした。