ヴィジュ板バトロワ【2】
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0019生姜
02/05/06 22:20ID:Wx9UsyD2YURAは顔を左右に振った。
「貴方を撃ってしまって怖くなったんでしょう、逃げていかれました」
「そ、そう――」
そう言ったTADASHIの目は左右でどこか焦点が違っていた。多分、YURAの姿ももうぼんやりとしか見えていないのかもしれない。
「け、怪我して、ないか?」
「はい――」
YURAは頷いた。それから言った。
「かばって、くれたんですね」
TADASHIはちょっと笑った様だった。
「こ、これからは、おおお前達の、時代が、く、くる。俺はもう、う、うごけな――」
言う唇の端から血の泡が吹き出した。肺に穴が開いているようだった。
YURAは「わかってます」と言い、TADASHIの体を抱きしめた。
「ご、ごめ――俺もう――」
YURAは笑んだ。もう一度「わかってます」と言い――
どん、どんと篭った銃声がし、TADASHIが大きく目を見開いた。
その時にはもう、YURAの顔を見つめたまま、多分何が起きたか分からないままTADASHIは死んでいた。
YURAはまだ銃口から煙を吐いているリボルバーをゆっくりTADASHIの腹から離し、その体を抱えなおした。
今はもう何も見ていないTADASHIの目を覗き込む。
「貴方ともっと早く会っていられたら………もっと早く話が出来ていれば、なぁ……――僕、ちょっと嬉しかったです。忘れませんから、
貴方のこと」
それだけ独り言を言うと、まだ暖かいTADASHIの体を、敬意をもってもう一度抱きしめた。
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