2つの銃声。
YURAの目の前スローモーションの様にTADASHIの体が崩れ落ちようとしていた。
その向こうAKIRAの狼狽した表情が見えた。YURAはその時にはもう、TADASHIが眠る時に横に置いていたカマを拾い上げていた。
AKIRAにむかってそれを投げる。カマは見事にAKIRAの右肩に食い込んだ。
ぐっとうめいてその手から銃が落ちる。
YURAは今度はバットを拾い上げて、右肩を押さえてよろめくAKIRAの頭めがけてフルスイングした。
がっ、とそのバットの先がAKIRAの後頭部のど真ん中をとらえた。
後頭部の皮膚が裂け、血飛沫が上がり頭蓋骨が陥没する感じがYURAの手に伝わった。
そしてそのまま倒れたAKIRAの頭に何度もバットを振り下ろす。
YURAがバットを放り出す頃には、AKIRAは頭部全体を血で真っ赤に染め絶命していた。
YURAは左手の方に転がっているリボルバーを拾うと、倒れているTADASHIに歩み寄った。
TADASHIの体の下、赤い染みが広がっている。
YURAは少し考え、AKIRAの死体がTADASHIに見えない様自分の体を動かすと、TADASHIの肩をぐっと掴んで仰向かせた。
それでTADASHIが「うう…」と声をあげ、目をぼんやり開いた。
少し埃にまみれたカットソーの左胸と脇腹に一つずつ穴が開いていた。血がそこから溢れ出し、その綺麗な布に吸い込まれている。
YURAはそのTADASHIの上半身を抱き起こした。はっ、はっと短い呼吸が続いている。