「私」が意識する「現実」と、「彼」が意識する「現実」とが違うものかもしれない、
むしろ絶対に違うと断定できる。それどころか「私」の[現実」への「認識」が、
「私」の「現実」だけでなく、「彼」の「現実」にまで影響を及ぼしているという考え
に取り付かれたのは、目の前のちっぽけな緑色の物体
   アストラクァンタムクリノメーター
―――多重宇宙量子測量器
を手に入れてからのことだった。今から二日前の話しである。