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が武蔵には、間髪のまに、処する方法が立っていた。
兵法によらず、すべての理は、それを理論するのは平常の事で、
実際にあたる場合は、いつも瞬間の決断を要するのであるから、
それは理論立てて考えてすることではない、ひとつの「勘」であった。
平常の理論は「勘」の繊維をなしてはいるが、その知性は緩慢であるから、
事実の急場には間に合わない知性であり、ために、敗れることが往々にある。
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(吉川英治 宮元武蔵 吉川英治文庫 8巻96ページより引用)