>67 プログラム言語理論への招待

確かに仕様記述に入門する前に、formalの世界の基礎となるいくつかの事項を学ぶことができる本です。
一方で誤りが非常に多い本です。原書からしてそうですし、翻訳にも多数の問題点を発見しました。
具体的には以下のページをご参照ください。
 ttp://katsu.watanabe.name/review/intro_theory.txt

この本は、徐々に積み重ねていったことを、クライマックスとしてハノイの塔のプログラムの正しさの証明で
花開かせる構成とみてとれます。ところが、なんとそのクライマックスの証明が完全な誤りなのです。
真面目な学習者ほどがっかりするのではないかと心配です。その一方で、誤りに気をつけてさえ読めば、
クライマックスまで話の筋が見えやすいので面白く基礎が学べるんじゃないかと思います。

訳者の酒匂寛さんは、訳本の出版当時私の直属の上司だったのですが、
 「Knuthっぽく、一箇所間違い見つけるごとに10円出そうか?」なんて言っていました。
上のページをまとめたあとで、「あの10円という話は本当ですかぁ?」とツツいてみたら、
本当に10円*約300箇所=三千なにがし円を下さいました。一箇所ごとに倍という話に
しておけば、2^300だから、えーと...新しいノートパソコンとかが買えたかな。