Mozilla は 10 月 28 日、Firefox の新たなレンダリングエンジン「Project Quantum」を発表しました。


レンダリングエンジンは、WEB ページのコンテンツを描画するために用いられる WEB ブラウザの中核をなすプログラムのことで、現在は Netscape Navigator 時代の Gecko が改良されながら継続して使用されています。

今回発表された Quantum はこの Gecko に代わる次世代のレンダリングエンジンと位置づけられており、Mozilla の研究によって開発されている実験的エンジン Servo の多くの機能をコードレベルで組み込んでいます。

Quantum では Gecko からパフォーマンスが飛躍的に向上している点が大きな特徴で、モバイル OS とデスクトップ OS において WEB ページは即座に表示されるようになり、
スクロールはまるで絹のように滑らか、アニメーションやインタラクティブな処理を多用したコンテンツでは 60fps のフレームレートを維持しながら再生することができるとされています。

Quantum は Android、Windows、Mac,、Linux 向けに開発されており、来年には Firefox に搭載される見込みです。

Quantumは並列処理を幅広く使用し、マルチコアプロセッサーやGPUといった現代のハードウェアの能力を余すことなく活用することで、パフォーマンスを「量子飛躍」させるものになるとのこと。
これによりページ読み込み速度やコンテンツの反応速度が向上するだけでなく、ユーザーにとって最も重要なコンテンツに処理能力を優先して割り当てるといったことも可能になるという。

GeckoエンジンがQuantumの基礎となり、並列処理やGPUオフロードによる恩恵の大きいコンポーネントを置き換えていく。
多くのコンポーネントがRust言語で書かれ、当初はいくつかのコンポーネントをコミュニティーベースで開発されているWebエンジン「Servo」と共有する。
Servoプロジェクトも継続して開発が行われ、両プロジェクトの発展に伴って共有するコンポーネントが増えていくとのこと。

Mozillaでは2017年末までに主要な改良を含むQuantumエンジンの提供開始を目指しており、新エンジンを搭載したFirefoxの最初のバージョンはAndroid、Windows、Mac、Linuxの各OSに対応する。また、いずれはiOSでも新エンジンを提供したいとのことだ