「結婚相手に依存でいいの?」 小倉千加子
読売新聞2004年7月2日

若い女性は結婚にすごく逡巡する。
口をそろえて「適当な相手がいない」と言います。
「どうせ結婚できないのなら、仲良し女同士で『負け犬ハウス』に入って
老後はそこに住む」なんて、20すぎの女の子が宣言するくらい。
では、「適当な相手」とはどんな人なのか。
日本の女性が戦略的に考える結婚のひとつは、
リッチな夫をゲットしてシロガネーゼになる型。
最近のあるアンケートでは「未婚女性が夫になる人に求める条件」のNo.1が
「寛容さ」と「誠実さ」です。
ただこれにはウソがあって、既婚女性に聞くと夫に求めるものは「経済力」。
結局本音はそこにあります。
実際には、既婚女性が働いている理由は家計補助です。
それでいて自分の労働に「自己実現のため」という衣装を着せたがる。
生活は夫に依存したいのです。
たぐいまれな高度消費社会である日本で、女性は女性雑誌やテレビドラマを通じて、
自分をロマンチックな存在と見せる技術を磨いてきました。
それというのも「力のある男性」を手にするためです。
もしそういう生き方を放棄して今、「自力路線」を選んだら、
夜中まで働く生活を強いられる。帰宅してドアをあけたとたん、
そこで眠り込んでしまったという専門職女性の例もあります。
つまり、男にこびるか、疲労困憊か、そのどちらかです。