うちは共働きで母親は海外出張で長期家をあけるなんてよくあった。
通ってる中学校はお弁当で父親がお弁当をよく作ってくれた。
色合いも全体的に茶色いしおかずが少なくてスカスカの弁当。
友達と皆で食べるのにそんな弁当が嫌で嫌でしょうがなかった。
恥ずかしくていつも隠して食べた。

でも長い事そうしてると友達に怪しまれる。
だからわざと弁当を忘れた。
何回も。
たぶんそんな気持ちに父親も気づいたんだと思う。
段々お弁当じゃなくてお金を渡されて自分で買いなさい。って言われた。

皆の前でヘタクソな弁当広げなくていいと思うと毎日気が楽だった。

だけどある日起きたらお弁当が置いてあった。
父親は寝てる。
お金もらわないと昼は買えない。
でも昨日夜遅くまでなんかやってたし悪いなと思って弁当を鞄に入れた。

昼になって憂鬱になりながら弁当をあけた。

そこにはちらし寿司が入ってた。
ピンクとか黄色でめっちゃかわいい弁当。
食べながら黒板ボーッ見ててわかった。
そーだ。今日は3月3日だ。
いつもおひな様を母親が出してくれるのに今年はいないから出せない。
それで私が文句言ったから夜中に作ってくれたんだ。
一生懸命使ったんだと思う。
卵切ったりピンクの桜田麩かざったり。

もうね。バカかと。アホかと。

今日も忘れたフリしてったらどうしてたんだよ。

マジで泣きそうになった。
でも2年前に父親が死ぬまでこんな話忘れてた。

ありがとうっていっときゃよかった。
あとごめんねも。