愚かなことをたくさんしてきた。しかし、俺のような親不孝者でもできることがあることに気づいた。
痴呆症になってしまった母の話相手になることだ。母は俺の顔すら覚えていない。それでもいい。
いつまでも、ほんの少しでも母の傍にいようと思う。どうしてもっと親孝行をしなかったのだと後悔する。
らせんのように繰り返す後悔の念を押し殺し、気持ちを入れ替える。母を連れて散歩に行こう。
ねこが追いかけっこをして遊んでいる。草花が気持ちよく咲いている。陽の光りが暖かい日だった。