>>553のつづき
�C洪水の放流能力
Oro Ville Dam のSpillway capacity余水吐きの放流能力は7,100 m3/s立方メートル毎秒です。これは何年の雨量確率、洪水確率かは不明ですが、日本では非常用洪水吐の放流能力は1/200年確率です。
 更に、土のフィルダムではこの1.2倍に設定しています。ちなみにコンクリートダムは1.0倍のままです。
アメリカではどのように設定しているか不明ですが、1/200年確率はあると思います。ただ、統計データがどの程度集まっているかにもよります。
 *Emergency Spillway非常用余水吐きの目的は文字通り純粋な非常用で、これで少々山が壊れても、ダム本体の被害がなければ良しとする、というような考えでしょう。逆にEmergency Spillway非常用余水吐きは短時間、少量の洪水量を想定しているということでしょう。)
 *また図―1では更に非常の非常用として左側にEmergency Spillway failure could send uncontrolled water hereと書いている部分で最後の最後にはここへ水を流して堤体を守ろうという考えもうかがえます。

�D今回の事故の発端
図―1のDamaged concrete Spillwayの場所で�Aの余水吐きの床が底抜けし、
だんだん破損個所が拡大しました。とうとう全幅にわたって壊れ、図―1のSpillway右側の地山も
侵食され、岩盤が露出しました。

*この時点で�AのSpillwayの放流量を8門のゲート絞って、減少させたのではないかと想像します。
そうすると、流域から集まる雨水量より放流量が減少し、ダム水位が上昇し�BのEmergency Spillwayから越流するようになり、その下の谷筋の侵食も激しくなった、と想像します。

*�Bの地山の侵食が多くなったので、再び�AのSpillwayの放流を増やしたのが現状で、
数時間前にはFrom the Emergency Spillway +0.35ft(10.7cm)まで水位は下がり
ダムからの放水量流域からの流入洪水量Outflow99,969CFS (5,698m3/sec)
流域からの流入洪水量 Inflow 42369CFS (2,415 m3/sec)
という状態でした。現在は更に下がりもうEmergency Spillwayの高さより低いでしょう。
写真3水位資料 http://i.imgur.com/0PYDt90.jpg

�E �Aのspillway余水吐きの中央付近が数日前に破損し、だんだん拡大した。
これが上へ広がると地山が崩れてダム湖が危険になります。
ここが最大のポイントです。今のところこれより上へは被害は広がっていません。

�F 今後の復旧対策
1) �Aのspillway余水吐きの復旧
2) �BのEmergency Spillwayの渓流の保全と渓流の保護
いずれにしても、工事中の洪水を安全に放流する必要があります。

普通に考えるなら、
�@) 最初に�BのEmergency Spillwayを補修し安全に流せるように渓流を改修し
(その間、ダム水位を極力下げつつ、洪水は�Aの現状のSpillwayを使う)、
又は、新たにしっかりしたEmergency Spillwayを新設する。

�A) その後、�Aのspillway余水吐きの復旧(その間補修された�BのEmergency Spillwayで洪水対応)
という順番になるでしょう。

*その際、雨量データを見直し、適正な規模の放流能力を持たせる必要があります。
*�Aのspillway余水吐きの底抜けの原因を調査し、強固な地盤補強対策などが必要になるでしょう。

*ウィキによるとTwo concrete-lined diversion tunnels, each 4,400 feet (1,300 m) long and
35 feet (11 m) in diameter, were excavated to channel the Feather River around the dam
site. 工事初期に川の水を迂回させるために直径11m2本のトンネル転流工が施工されたと書いてあります。
通常これは工事後、発電や農業工業上水の取水にそのまま使われる例が多いのですが、
あくまで工事期間用なので、大流量は流せません。


(さらにつづく)