大和総研は20日、08年度中に期限が切れる証券優遇税制が
廃止された場合、優遇が継続された場合に比べて、今後5年間で
実質GDP(国内総生産)が累計25兆円も減少するとの試算を
公表した。増税効果や取引減による株価下落などで、民間消費の
ほか設備投資などの企業活動も低下するという。今後5年間で、
延べ34万5000人が雇用を失い、平均賃金も0.8%下がる
と試算している。

 試算では、優遇税制廃止の増税効果を年7000億円と想定し
た。優遇税制が維持された標準ケースと比べた場合、実質GDP
の減少幅は年を経るごとに拡大し、12年度にはGDPは約7兆
8000億円(1.3%)も減少するという。同様に、12年度
の実質民間最終消費は約4兆円(1.2%)、実質民間設備投資
も約4兆7000億円(4.4%)押し下げられると見込んでい
る。大和総研は「日本経済への影響は、日銀による3回の利上げ
(0.75%)に匹敵する」と分析した。

 証券業界は国に対し、証券優遇税制を維持するよう要望している。