用紙の分離の考え方を説明します。

用紙の分離には,摩擦力(F=μN)を使用します。
摩擦力の式から分かるように,
摩擦力は垂直効力の発生している部分でしか発生しません。

実際の捌き機構では,
ロールとパッド,ロールとロールの接点(搬送ロールの幅方向分)しか,
垂直効力は発生しません。

�T.1枚の用紙が捌き部分に突入した時
用紙に加わる力はμf×N-μr×N

�U.2枚の用紙が捌き部分に突入した時
1枚目の用紙に加わる力はμf×N-μp×N
2枚目の用紙に加わる力はμp×N-μr×N

�V.3枚の用紙が捌き部分に突入した時
1枚目の用紙に加わる力はμf×N-μp×N
2枚目の用紙に加わる力はμp×N-μp×N(=0)
3枚目の用紙に加わる力はμp×N-μr×N

※μf:搬送ロールと用紙のμ
 μp:用紙間の摩擦μ
 μr:リタードパッド,又はリタードロールと用紙のμ
※数式は,用紙走行方向を正としています。

μf>μr>μpになるようにロールを選択しているので,
2枚の用紙を捌くことが出来る。
しかし,3枚の用紙が同時に捌き部分に来た場合は,
2枚目の用紙の力は0前後となり,捌くことなく流れていってしまう。
そこで,用紙が常に2枚しか捌き機構のニップ点に入り込まないように
設計する必要がある。
※ロール方式には,他にも捌きに寄与するパラメータがあるが,
 会社独自のノウハウの為,書くことが出来ません。

これが,3枚以上の用紙を捌けないと言った理由です。