考えてみると>>276の2は少し法的構成に問題がありそうな気がする。

NHK強制加入が視聴者の選択権侵害だ、という一般論は妥当な理論だし
強制加入廃止などを巡ってよく唱えられる理論だが、
選択権侵害を不法行為として法的責任を追及するとなると大きな問題が見つかる。

「不法行為加害者」は誰か、ということである。

不法行為=選択権侵害である以上、
不法行為加害者=選択権侵害の原因を作り出している者、となる。
では選択権侵害の原因は何か。強制加入を義務付けた放送法32条1項である。

では放送法32条1項を設けたのは…国会、すなわち日本国なのである。NHKではない。

例えば、ハンセン病患者の隔離政策について損害賠償請求をした際には
隔離施設を被告にするのではなく、らい予防法を制定・放置した国会=日本国が被告となった。

これと同様に、NHK強制加入制度を不法行為にする場合は、
放送法32条1項の立法行為、あるいは同条の廃止をしない立法不作為に対する
国家賠償請求訴訟という構造を取らざるを得ないと思われる。

なお1の不法行為加害者は報道主体たるNHKにほかならないのでこの問題は生じない。