━ 筑前・中2自殺、最終報告を軽視? 「いじめ主因」なお認めず ━

               ◇ 町教委 国調査に「検討中」回答 ◇

 文部科学省の「いじめ自殺に関する全国調査」で、福岡県筑前町の中二男子が自殺した原因
が「いじめが主因」と認められなかったのは、「いじめが最大の要因」との同町調査委員会の最終
報告を受けながら、同町の担当職員が内部協議もせず、「原因はなお検討中」と文科省に回答し
たためだったことが二十四日、分かった。

 ・・・・同町教委の担当職員は、上司に相談したりせず「現時点ではなお検討中」と即答。これによ
り同町の事例では「いじめが主な原因」との判定が見送られた。

 一方、二〇〇五年九月に北海道滝川市で起きた小六女児の事例など三件については、地元教委
が「いじめが主な原因」と回答したため、そのまま認定された。

 筑前町の中原敏隆教育長は、文科省の調査結果が発表されるまで同省から問い合わせがあっ
たことも知らなかったという。しかし中原教育長は「調査委の最終報告を真摯に受け止めてはいる
が、いじめが自殺の最大の要因だったのかどうかについて町としての判断はまだ出していない。
職員の対応は適切だった」と強調。同町教委は「文科省に修正を求めるつもりはない」としている。

                   ◇ 実情は認定の議論せず ◇

 「原因についてはなお検討中」とする町教委。しかし現時点でも、最終報告の認定を受け入れる
かどうかの議論すらしていないのが実情だ。

 「最終報告を受けて速やかに町としての見解を示すべきなのに、その議論をしない上、『検討中』と
回答するのは無責任ではないか」。いじめ問題に詳しい八尋八郎弁護士(福岡市)はそう指摘する。
「調査委の報告に異論があるなら、町教委の判断とその根拠を示すべきだ。今後も文科省から問
われるまで具体的な検討をしないのなら、責任を放棄していると言われても仕方ない」と語っている。

               ※西日本新聞 1月25日朝刊 三面記事トップ(正味39面・部分抜粋)