久々の書き込みが転載で申し訳ないのですが、それなりに意見がまとめられそうなのでこちらにも落としておきます。

千葉・障害者条例 その22 〜差別禁止条例よりも現実の福祉を〜
http://kazukazu.iza.ne.jp/blog/entry/163091/

これまで上げてきた記事で述べたように、当初「障害者にとって画期的な権利擁護条例」としての役割を期待されたはずのこの条例は、
実際には障害者および関係者からの主観に基づく「不利益と感じられる事案=差別的取り扱い」としてその訴えを吸い上げ、
差別と判断される事案には勧告をし、それ以外の実質的な解決に対しては調停などの民事手続きを紹介、あるいは斡旋するとともに
差別をされたと訴える側にのみ「訴訟費用の援助」をする、というこれだけの手続きしかありません。
では、これらの手続きはこの条例がなければ出来ないものなのでしょうか。

・・・実際には、既に法務省の人権擁護局に(程度の差は有れ)同様の手続きはあります。(以下法務省HPより)

人権を侵害されたら(人権侵害の被害を受けた方へ)http://www.moj.go.jp/JINKEN/jinken90.html

これらは対象を障害者に限定していないだけで、実際には広範な人権侵害とされる事案を被害の申告を受けた上で調査、
その是非を判断した上で救済のための措置を取る、というほぼ実際のこの障害者条例と同じ流れの手続きを取るようになっています。

無論、この制度そのものに瑕疵がないわけではなく、この制度やその背後にある思想を実際の法令として具体化した「人権擁護法案」は
種々の批判や具体的な反論を受けて国会への提出は見送られることになったわけですが・・・

重要なのは、「対象を障害者に限定していない」だけで既に同種の制度は法務省人権擁護局の事業の中に制度としてある、という事です。
この相談窓口は全国50の各法務局とそれぞれの支局にあり、なおかつそれ以外にも各地で人権相談の窓口として不定期で開催されています。

実際、千葉障害者条例においてはこれら既存の制度と本当にすり合わせを行ったうえで専門の相談窓口を設けると決定されたものなのでしょうか?

あるいは、この条例は福祉、医療、労働、教育など社会における八つの分野の不利益的取り扱いを差別として規定しておきながら
実際には「平等な取り扱いをしていても障害者にとっての実質的な平等が確保されていなければ」「差別としてなくすべきもの」として、
結果においても平等となるような責任を民間に課するために作られた条例なのではないでしょうか?