皇統における「外からの危機」と「内なる危機」

政治による皇位継承方法の変更、及び既定の継承順位の入れ替えは、
明らかなる「外からの危機」。
これは断固として認めてはならない。

皇位継承に関する皇室典範改正の動きが完全に潰されて、政治による
「外からの危機」が消え去ったとしよう。
その点、その限りにおいては、非常に喜ばしいことである。
しかし、皇室の危機は、他に検討の余地が全くないと言えるのであろうか。

将来の継承の危機は去ったが、現在、あるいは近未来の危機に思いを
いたさなくても構わないのだろうか。
「内なる危機」に対して、全くの無関心、無防備でいて良いものだろうか。

従来の陛下、皇族、そして現在の陛下が大切にしてこられた皇室のあり方、
国民との信頼の絆。
もしこれをゆがめることがあったなら、まさに「内なる危機」として、
肝心要の皇室と国民との関係性において、皇統の危機、断絶が生じかねない。

天皇、皇室を敬愛する立場を標榜するのであれば、今まで陛下、皇室が大切に
してこられたあり方、価値を正しく理解することが重要であろう。
現在の東宮のあり方を見たときに、従来のあり方、価値との乖離を見いだせ
ないとしたならば、それは今日までの陛下の御歩みを虚しくするものであり、
真の意味での不敬、無理解にあたるのではなかろうか。

127代、128代の危機(継承問題)がクリアされても、126代の
危機が大きく横たわっている、というのが今の状況と見るべきであろう。

おすすめサイト
【皇位継承と和の心 ― 天皇の子が天皇とならない理由  長根英樹】
 http://nagane.kimono.gr.jp/hideki/mess/book001/