週刊新潮 2005年12月15日号 P50

「無防備地域宣言」なる市民運動が、関西圏を中心に広がっている。これまでに20を超える自治体で署名運動が行われ、議会で条例案が審議にかけられたことも。
その中身は、「無防備を宣言すれば攻撃されない」などという噴飯物なのだが、あの辻元清美代議士(45)も大はしゃぎで署名に参加。

 10月1日、大阪市高槻市の駅前に、グレーのジャケットにジーンズというラフな出で立ちで辻元代議士が現れた。ハンドマイクを片手に、拡声器で国政報告を行い、
その後に、高槻市で「無防備都市宣言」を行っている市民グループと合流。立ち止まる人々に署名を呼びかけると共に、自身も署名を行った。
 辻元氏の応援の効果があったからなのかどうか。高槻市ではすでに1万3000を超える署名が集まり、まもなく市議会に、宣言の条例案が上程される見込みであるという。
 そも「無防備都市宣言」とは何なのか。
 署名運動を行っている「大阪市民の会」事務局の枡田俊介氏はこう説明する。
 「政府が現在、推し進めようとしている有事法制や国民保護法などが、結果として武器を持って敵を排撃することしか考えていないのに対して、それはおかしいと疑問を呈しているのです。
こちら側が、日頃から武器を携え、敵国を想定してあらかじめ戦争に備えようとする姿勢を見せれば、敵も同じように戦力の増強を図らなくてはならなくなるだけですからね。」
  
 つまり、こちらが丸腰を宣言すれば攻撃されることもないし、平和が保てるという理屈。80年代初めに、平和問題研究科の故・林茂夫氏が提唱し、
現在は、東京造形大学の前田朗教授らが中心になって運動を行っている。参加しているのは、学者や市民グループ。
 これまで五つの地方自治体で、宣言の条例案が審議にかけられたが、当時のことながらいずれも否決。空騒ぎに終わっている。大阪市市議(自民党)の大丸昭典氏はこう語る。
 「去年の7月に臨時市議会を開いて審議しました。市民の50分の1以上の署名を集めて条例の制定を求められれば、議会としては審議しなくてはいけない。
しかし、公明党、民主党と協議しましたが、すぐに否決という方向で結論がでた。敵が攻めてきても何もしないで降伏しようという主張には違和感がありましたからね。
それに、わざわざ大阪は非武装ですと宣言しましても、平和は保てると思いましたから。」
 高槻市の市民運動系の市議ですら、
 「運動をする意味はあるかもしれませんが、内容は実効性の点において、おおいに疑問が残るし、そんなものを条例にする意味は全くないんとちゃいますか」
 と首を傾げる始末。
 「日本の左翼は非武装中立を唱え続けてきたわけですが、もはや化石とされるこの発想が、いまだに生き続けていることに驚きます」
 と呆れるのは、外交評論家の田久保忠衛氏だ。
 「相手の侵略をよしとして、自分たちは無防備になる。これは抑止という防衛の前提が吹っ飛んでしまっている発想です。戦いもせず、煮るなり焼くなりどうぞ、というのは常識では考えられません」
 そんな、誰でもわかる幼稚な運動に進んで署名してしまう。辻元氏らしい、といえばそれまでだが。


おまいらの運動とそう変わらないな・・・署名くらいさっさと集めろよ。