皇室典範改正 寛仁さまご発言要旨 [2006年01月19日 産経新聞東京朝刊]

 もしも、この平成の御代で歴史を変える覚悟を日本国民が持つならば、慎重
の上にも慎重なる審議の上行っていただきたい。失礼な言い方ですが、郵政民
営化や財政改革などといった政治問題をはるかに超えた重要な問題だと思って
います。

 典範問題は単純な政治問題ではなく、日本国の歴史が変わるか否かという大
事と理解しています。遠慮なく皆さんの前でも発言するべしと現在は思ってい
ますが、ひとたび法案が国会にかかってしまえば、皇族は政治的発言を封じら
れてしまっているわけですから、私は何も話せません。

 これは絶対にあり得ないと私は思いますが、色々な人に聞くと、「これは陛
下のご意思である」と言っている人がいるそうですね。陛下のお立場でああせ
よ、こうせよとおっしゃるわけがない。(女系だとか長子優先だとか)具体的
におっしゃるわけがないということは声を大にして言っておきたい。

 本当は、私が発言するより皇族の長老である父に口火を切ってもらいたかっ
たわけです。母の話では、父は宮内庁次長を呼んで、あまりに拙速な動きにつ
いてクレームをつけているということでした。これは去年の十月ぐらいの話で
す。それから「お袋は女帝・女系になったら大変なことになること、わかって
いるの」と聞いたら、「もちろん大変なこと」だと言っていました。その後、
父が年末に来たときに、「いいことを言ってくれたね」と、一言いって、さら
に『八人の女帝』(高木きよ子著)という単行本を「読んでおいてほしい」と
持ってきて、それから月刊「文芸春秋」一月号に工藤美代子さんがお書きになっ
た論文を、「私の意見はこれと同じである」と、娘の分までコピーして持って
きてくれました。三笠宮一族は、同じ考え方であるといえると思います。(続く)
(続き)
 本来、われわれ皇族は黙っていないといけないということだと思いますが、
にもかかわらず私がこういうインタビューに応じたり、かなり積極的に発言し
ているのは国家の未曾有の大事件と思うので、あえて火中のクリを拾いに行っ
ているようなきらいがあります。

 やはり民主主義なるものは「民」が「主」と書くわけだから国民一人一人が
しっかりした、確固たる意見をもって、それが大多数を形成して議会政治とし
て実を結ぶということが原点だろうと思います。ところが、あまりにも今、皇
室、あるいは皇室典範に関する情報というものが、皆さんお分かりになってい
なくて、女帝と女系の違いも分かっていないような方々が多い。

 皆さんが考えに考え抜かれたうえで結論がAになろうがBになろうが、われ
われにはそれに反対する理由はありませんが、もし情報がゼロの中で〇か×か
とやられたらたまりません。この記事はできるだけ広く読まれて欲しいし、真
剣に(日本会議の)メンバーの皆さん方が考えてくださって、また周りの方々
に広めて運動体にしていただいて、本当の世論を形成していただきたい。

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