批判するのは簡単な事だが、その人の思い入れを知れば簡単に否定は出来ない!

ある天気の良い休日の午後の事だった。俺は道の駅にてブラックコーヒーで喉を潤していると
直管の甲高い音と共にピンク色のロケットカウル、白い三段シート、タンクには日章旗の描かれた
一目で暴走族と解る車両が5台進入してきた。俺も族は嫌いだから心の中で「やれやれ、うるさいのが来たな。」
その連中の一人が俺とバイクの存在に気付くとゆっくりと俺の方に歩み寄ってきた。
その男の顔を見ると四十代半ばでヘルメット(勿論立花の半キャップ)を脱ぐと白髪混じりの七三分けだった。
そして、屈託の無い笑顔で「今日はいい天気ですねー!絶好のツーリング日和ですねー!」と話しかけてきた。
俺は拍子抜けしたと同時に相手に敵意が無い事を悟り「まるで暴走族みたいにいじってますね。」と問いかけた!
するとそのおじさんは更に満面の笑みを浮かべながら「うん、うん、そうなんですよ!」と嬉しそうに語りだした。
 高校時代は家が貧しく、奨学金と新聞配達で生活をしていた事。
 周りの暴走族に憧れていたが勉強が忙しくてそれどころではなかった事。
 いつかは、あんなバイクに乗って走り回るのを夢見てがむしゃらに仕事をした日々。
彼は情熱的に語ってくれた!今は頑張った甲斐あって会社を経営しているそうだ!
彼の仲間達も皆当時は経済面、進学等で暴走族に憧れながらも暴走族にはなれなかった人達だと言う事が解った。

彼らは皆、現在は社会的に成功している大人達で昔の夢をようやくかなえる事が出来たのだ!
俺は胸が熱くなった!そして一人一人と硬い握手を交わし「いつまでも走り続けましょう!自分のスタイルに誇りを持ってください!」
と叫んだのだった。

そう、彼らにはとても深い思い入れがあったのだ!それでも君達は彼らを批判したり、バカにする事が出来ますか?