人権擁護法案推進派 山崎公士 新潟大教授

■国内人権機関の創設は人権団体の長年の悲願ですね。

人権擁護法案は、部落解放運動など不当な差別を受けてきた人たち
による人権運動と、日本は公権力による差別虐待事案を解決すべきだ
という国連からの指摘の、二つの動きからできた法律案です。だから、
人権委員会は、公権力に対して深い見識を持ち、私人間の問題では
第三者として緩やかにあっせん・調停を見守る立場のはず。それは世界
では当たり前のことです。

■政府はなぜ、世界でも例がないメディア規制を考えたのか?

国は当初、人権委員会をつくる気持ちはなく、現行制度の手直し程度を
考えていたのではないか。それが二〇〇〇年七月、身内ともいえる全国
人権擁護委員連合会から「国内人権機関をつくれ」という意見書が出され、
人権委員会をつくると腹をくくった。しかし、公権力による人権侵害のほとんど
が法務省内で起こっている以上、法務省は仲間を刺すようなことはしたくない。
そこで、公権力に対する権限を薄める代わりに、メディア規制を持ってきた。
新聞雑誌には監督官庁がなく、法務省が文字メディアの監督官庁になり
たいという気持ちもあっただろう。

http://www.tokyo-np.co.jp/media-k/toku020521.html