11月17日付・読売社説(1)[外国人参政権]「法案も審議も筋が通らない」

 重大な疑問を抱かせる法案であり、審議である。
 衆院の「政治倫理の確立及び公職選挙法改正に関する特別委員会」(倫選特委)で、
 公明党が単独で提出している「永住外国人に対する地方参政権付与法案」の趣旨説明と質疑が行われた。
 公明党の強い要請に自民党なども応じたという。
 これは、おかしい。
 一九九五年の最高裁判決は、
 「憲法一五条の公務員を選定・罷免する権利は、日本国籍を持つ『日本国民』にある」と明示している。
 憲法九三条の地方公共団体の首長、議員を選出する「住民」も「日本国民」である。地方自治法などの関連法の規定も同様だ。
 この判決は、憲法をはじめ、地方自治法などの選挙権に関する規定は、
 いずれも、外国人に選挙権を保障したものではない、と明言している。
 公明党が、地方参政権付与の根拠とするのは、判決の傍論だ。
 「永住外国人への参政権付与は憲法上禁止されておらず国の立法政策にかかわる問題」とした“見解”だ。
 本論と明らかに矛盾する。
 法的拘束力もない傍論に基づいて地方参政権付与を主張するのは、法理を無視するものだ。
 公明党の神崎代表は、法案を議員提案し、成立を図ることについて、
 九九年十月、当時の自民、自由、公明三党の連立合意で「確認している」と言う。
 自民党は、憲法違反とする党内の反対論が強く、共同提案をしなかったが、公明党への配慮から、審議は容認した、という。
 民主党も、根強い反対論がある一方で賛成論もあり、審議には応じた。
 だが、「違憲」の法案の審議を容認したこと自体、筋が通らない。