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05/03/18 18:51:21ID:RdxxAN2v(今日も遅くなっちゃったな…引越しの荷物もまだ開いてないのに…)
暗く人通りの少ない淋しい道路を早足で家路を辿りながら、明子は考えていた。
(あ〜あ、やっぱ引越し屋さん頼めばよかったかなぁ…でもお金かかっちゃうし)
母子家庭で育った明子は、母の苦労している姿をよく覚えている。
休みもなく、ボロボロになるまで働いて明子を育ててくれた。
今回の一人暮らしにしても、バイトで細々と貯めたお金でやっとの事なのだ。
引越し屋さんに頼むくらいならベッドが欲しい!
明子はそう考えて、友人達と手作業で荷物を運んだのだったが…
結局は片付かず、今朝、仕事に出る時にも荷解きは進んでいなかった。
(帰ったら、とりあえず服を出そう。ヒーター持ってこなかったし…)
早春のこの季節、まだまだ肌寒い日もあるのだが
荷物を少なくするためにも、あえてヒーター等は持ってこなかったので
部屋の中でも厚着でしのぐしかないのだ。
-----暗転-----
「あれ…?」
帰宅した明子を待っていたのは乱雑なままの部屋だったが…何か印象が違う。
「あたし…ちゃんと閉めてった…よね?」
明子は誰に言うでもなく一人ごちた。
格安の家賃で借りられた部屋なので贅沢は言えないのだが、かなり古い部屋だった。
その代わり部屋は2部屋あり、キッチンも別になっている広さである。
ただ…その各部屋に通じる扉がすべて(少しづつ)開いているのだ。
古いせいか、かなり力を入れないと閉じられない扉もあったので
確実に閉めていった記憶はあるのだが…
誰かが入ったにしては、荷物にはなんの変化もなかった。
(ガタ・ガタカタガタカタ…)
明子は苦労して扉を閉め、ようやく一息ついた。
「疲れてるんだよね、きっと…」
独り言が癖になっちゃうかもしれない、とふと思った。
急に悪寒を感じた明子は、まずは”服 冬物”と書かれた箱を開き
中からフリースを取り出して羽織る。
何気なくあげた顔、その視界に姿見が飛び込んでくる。
明子の背後の、閉めたはずの扉の隙間から覗く顔と目が合う…
(!)
愕然と振り向くと、やはり扉が少し開いている!
さすがに顔などはなかったが、しかし…閉めたはずの扉が
なぜ音もなく開くのか、それが不思議でならない。
なんだか怖くなった明子は再びガタガタと扉を閉めたのだが…
その他の扉の隙間から感じる視線を、徐々に無視できなくなってきている自分にも気がついていた…
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