俺はワキガで中学・高校といじめられたせいか、性格までねじまがって
周りと比べれば、未発達なのだろうな。
最近は別に周りと比べて劣ってることになんの憚りも
なくなってきたけど、コミュニケーションとらなくちゃならん
時には少しだけ不具合を感じる。

大学一年の時にさ、外人講師が
嫌われる人の例を列挙していた。
その中に臭い人というのがあった。当時(っていうか今もだけど)
面白みのなさや一般常識のなさ、格好がキモい臭いなどの理由で既に孤立して
前の方に座ってた俺の後ろで笑いが吹き漏れたのを鮮明に覚えてる。

当時は悔しかった。だけど今は何も思わない。
ワキガということが俺と世界をつなぐ唯一の接点で
他人に存在を知らしめる強烈なダイニングメッセージだ。

俺は死んでいる面・腋の腐った面を空気になびかせながら、
死んでいるということを皆に認識されることによって
生をえているのだと思ってる。
皆が笑ってくれたことを思い出すたびに
俺の存在は俺以外の所まで幅を広げていき
世界を覆う。

あの嘲笑の末端の部分、嘲笑の切れ端がたまらなく美しい。
俺のワキガがあの嘲笑の切れ端を生んでいる時点で
なお愛らしい。

同情して近づいてきた人にだって近付けないむき出しの秘密
のオーラを身にまとっている。
あの子たちの無数の心の叫びが、やけに取り繕った顔になってあらわれてくる
時、俺はその同情の裏に嘲笑の末端を見る。