5〜6年前、出張で松江に行ったときのこと。
昔からブルートレインに乗ってみたいと思っていたので東京駅から夜行列車に乗った。
乗ったのはB寝台車で他の客とカーテンだけで区切るというもの。
隣や上段にどんな人が来るのか少し興味があった。来たのは隣だけで、おじいさんだった。
軽く挨拶をかわし、ベッドメイクをしたり本を読んだりお互い自分の時間を過ごす。

夜11時頃フリースペースと呼ばれる車両へ移った。元々は食堂車だったけど今は営業していない。
適当に席に座ろうと思ったらあのおじいさんもここに来ていた。
目が合ったのでおじいさんのいる席に座った。

おじいさんはこの食堂が営業している頃からすでに常連のようで昔話を聞かせてくれた。
新しく出来た寝台列車も気に入ったけど、この列車の方が愛着があるのだと。
日付が変わりそろそろ寝ましょうということになりベッドに戻る。

翌日松江に到着し、降りる前に終点まで乗るおじいさんに一言お礼を言うと、
「こんなもんしないが…」とアメをくれた。

昼食を食べた後にアメを舐めた。
アメは和紙に包まれて、アメ自体はカラフルで綺麗だった。
でも味が全くしなかった。